坂本:野音は、オケを出して歌うんでしょ?
スギム:はい。
坂本:でかい会場だから、軽い感じになっちゃう可能性あるよ。
スギム:粗が出るってことですか?
坂本:そう。
mp3とかを野音ででかい音にすると、たぶん聴けないと思うよ。
スギム:そこは全部作り直さないといけないかもしれないですね。僕が使ってるオケを流す機材が
2GBしか入らないんですよ。
坂本:ちっちゃい箱でちっちゃいスピーカーでやっている分には気付かないけど、でかいところでシステムで出した時に
mp3だとなあ……。
スギム:僕のライブで流す音源、全部
mp3なんですよ……
(笑) 。
―CDで出しているわけですし、WAVデータはありますよね?
スギム:曲を
WAVで書き出すと、
2GBでは入らないんですよ。パソコン作業を軽くしたいから
mp3で録った音源を使って作った曲もある。
坂本:そこ、なんとかならないんですか
(笑)?
スギム:そこを求められてないと思うんですよ、クリトリック・リスは
(笑)。
坂本:そうなの?
スギム:音圧とか。
―でも、さすがに野音でmp3は前代未聞な感じがしますけど……。聴くに耐えないかもしれないですし。
スギム:そうですね……そこはなんとかしないとね。
坂本:そこがこだわりなんだったら別だけどね。
スギム:正直、僕もそこらへんの音の差が分からなかったんですよ。たまにシャリシャリとか、ほわんほわんなっているのを感じる時があるんです。ええ環境で聴くと。やっと
mp3のちゃちさっていうのが分かって来たんですよね。
坂本:高音がキンキンしていてきついみたいな。そういうのは家でちっちゃいスピーカーで自分で聴いても分からないじゃないですか。大きいところで音量上げると、下が全部繋がっちゃっていて、ハウっちゃったっていうのもあるでしょ。
スギム:たしかに、オケはステレオのツーミックスになっちゃってるから、そこはちゃんとしとった方がいいですね。
坂本:全部作り直した方がいいんじゃない?
スギム:今回、アルバムを作るお金がなかったのでクラウドファンディングをしたんですよ。そのリターンの制作や発送作業ばっかりしてて音楽作業にシフトできる時間がなかったんですよ。