ボブ・ディランの絵画作品などを展示する展覧会が米タルサで来月よりスタート

今年5月にスタートするボブ・ディランの展覧会「Bob Dylan: Face Value and Beyond」(AFP/Getty Images)

ボブ・ディラン本人による絵画作品や手書きの歌詞などを展示する展覧会「Bob Dylan: Face Value and Beyond」が、5月よりオクラホマ州タルサの美術館でスタートする。アンディ・ウォーホールのスクリーンテストの映像や、1965年ニューポート・フォークフェスティバルの“電撃”ステージで着用したレザージャケットなども展示されている。

ボブ・ディラン本人による絵画作品や手書きの歌詞カードを展示した展覧会が、5月よりオクラホマ州タルサの美術館でスタートする。

ギルクリース・ミュージアムで予定されているBob Dylan: Face Value and Beyond展では、ロックのレジェンド自ら筆をとった水彩画12点――2013年にリリースされたブートレックアルバム『アナザー・セルフ・ポートレイト』のジャケットのようなタッチ――が展示される。ディランにとって今回の展覧会は、2016年ボブ・ディラン・アーカイブとして10万点もの所蔵品をタルサ大学に寄付して以来初の展示となる。

「絵画作品を中心とした展覧会を構成するのは、意外だと思われるかもしれません。ですが、所蔵品の真価をお伝えするにはこうでもしないと――多彩なアーティスト、ボブ・ディランの真の姿をお見せする絶好の機会になるでしょうね」と、ボブ・ディラン・アーカイブの学芸員マイケル・シャイケン氏はタルサ・ワールド誌とのインタビューで語った。

「ディランはミュージシャンとしてよく知られていますが、文筆家でもあり、映画監督でもあり、何十年もビジュアルアートに携わってきた人物でもあります。今回の展覧会では、ディランの多様な創造性をあますところなくお伝えしたいと思います」

Face Value and Beyond展で展示される肖像画は、2013年にロンドンで、2016年にオハイオ州ケント州立大学で展示されたもの。その後アリゾナ州在住の夫婦が購入し、今回タルサの展覧会のために貸出を許可した。

「この展覧会をタルサで行う理由のひとつは、我々がアーカイブを所有しているため、資料が豊富にあるからです」とシェイケン氏。「以前Face Value展で肖像画が展示されたときは、肖像画が描かれた背景を知る手がかりがまるでありませんでした。ですが今回は、こうした肖像画の前にも作品があった事実にぜひご注目ください」

シェイケン氏はまた、展覧会では「未公開の絵画作品やスケッチブック」をはじめ、アーカイブから選りすぐりのアイテムが展示されるとも述べた。ディランの名曲の中から、本人直筆の歌詞や、アンディ・ウォーホールが撮影したスクリーンテストの映像、1665年のニューポート・フォークフェスティバルでディランが“エレキに転向した”夜に着用していたレザージャケットなども展示される予定。

ギルクリース・ミュージアムの「Bob Dylan: Face Value and Beyond」展は、5月10日から9月15日まで開催。

Translated by Akiko Kato

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