ツタロック2019クイックレポ:SUPER BEAVER、15年目に突入するバンドの「感謝」

SUPER BEAVER(Photo by Megumi Suzuki)

本日3月31日、幕張メッセ 国際展示場9・10・11ホールで開催中のツタロックフェス2019。MASSIVE STAGEに出演したSUPER BEAVERのクイックレポートをお届け。

今年のツタロックフェス、MASSIVE STAGEも残すところあと2アクトとなった。同ステージのセミファイナルを務めるSUPER BEAVERはオーディエンスのハンドクラップに迎えられステージに登場すると、渋谷龍太(Vo)が昨年出演した際のパフォーマンスが今回のトリ前という大役につながったようだ、と挨拶する。

しかし、そんな重圧を微塵も感じさせず、彼らは前のめりなアップチューン「正攻法」からライブを開幕。柳沢亮太(Gt)の切れ味鋭いギターリフが鳴り響くと、満員のフロアからは大歓声が沸き起こった。

「バチバチに楽しい1日を作りにいきましょう!」と観客に呼びかける渋谷はアカペラで次の曲のワンフレーズを唄ったかと思うと、そのまま2曲目「閃光」へ。カリスマ然とした佇まいながらも、ステージとフロアの距離を感じさせない親しみやすさを持つ彼は、激しいアクションを交えながらエモーショナルな歌声を会場中に響かせる。その後ろでは藤原広明(Dr)がひたすら疾走感の強いビートを刻み、上杉研太(Ba)は曲間で煽りを入れるなどして場を盛り上げていく。

「青い春」では頭上高くに掲げた観客の手のひらでフロア一面が埋め尽くされる場面も。幾多のライブハウスで培われた説得力の強い歌と演奏は初めて観た人をも惹きつける絶対的な魅力があり、渋谷の「我々14年目のインディーズバンドですが、それも今日まで。明日からは15年目に入ります」という言葉からも彼らのこだわりがビンビン伝わってくる。「予感」では客席から大合唱も沸き起こり、広大な会場がメンバーとオーディエンスの化学反応によって生まれた多幸感で充満していった。

観客とのコール&レスポンスで会場の温度が急上昇すると、続く「秘密」ではその声がさらに大きなものに。「人生の半分がこのバンド。階段もエスカレーターも使わず、階段で一歩一歩しっかり歩いてきた」という言葉に一切の嘘偽りが感じられない、まっすぐなメッセージをこの日も届けてくれた彼らは結成14年目の締めくくりとして、誠心誠意を込めて「ありがとう」というエモーショナルな楽曲をプレゼントしてステージをあとにした。



Photo by Megumi Suzuki

SET LIST

1.正攻法
2.閃光
3.青い春
4.予感
5.秘密
6.ありがとう

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