ツタロック2019クイックレポ:ライブハウスで磨いてきたAmelieの鼓舞する力

Amelie(Photo by Megumi Suzuki)

本日3月31日、幕張メッセ 国際展示場9・10・11ホールで開催中のツタロックフェス2019。COSMIC  STAGEに出演したAmelieのクイックレポートをお届け。

ライブ・シーンでじわじわと人気上昇中の埼玉・越谷の4人組、Amelieがツタロック初参戦。「おはようございます! Amelie始めるよ!」と紅一点メンバー、mick(Vo, Gt, Key)がフロアに活を入れ、演奏はサビの4つ打ちのリズムとキラキラと鳴るギターが印象的な「ライアーゲームじゃ始まらない」で始まった。「後ろのほうも! もっとちょうだい!」とライブ開始早々、mickは観客にシンガロングを求める。

続く「メグリメグル」でもmickは「かかってこい!」と手拍子を求め、観客を巻き込む手を緩めない。リズミカルなサビに合わせ、観客が大きなシンガロングの声を上げる。そんな反応に「最高!」とmickをはじめ、メンバーたちもゴキゲンだ。

彼らが序盤から観客を煽って、ぐいぐいと盛り上げたのは、mickが言ったとおり、「でっかい幕張メッセを、ライブハウスにする革命を起こす」という野望があるからだ。アサケン(Dr)が前に立つ3人を煽るように性急なリズムを連打。バンドはパンキッシュな「ゼロじゃない」をつなげる。直人(Gt, Cho)とあっきー(Ba, Cho)が演奏しながら拳を振り上げる。しかし、そんな曲でもメロディに切なさが滲むところがAmelieの大きな魅力。

「もう2度とあの人とは会うことはできない。それでもいつもどおり笑って生きていく」とmickが曲に込めた思いを語ってから演奏した4月24日リリースの新曲「ノンフィクション」では演奏のテンポを落として、そんな切なさを、曲にじっと聴きいる観客の胸にぐぐっと落とし込む。

そこから一転、後半戦は「もっともっとでっかい声で歌ってくれる? 行くよ!」とmickが声をかけ、聴く者の気持ちを鼓舞するように「手紙」、mickがキーボードをコンボ・オルガン風に鳴らした「step!」とつなげ、バンドの熱演に手拍子、シンガロングで応える観客とともに、さらに大きな盛り上がりを作り上げていった。

この日、Amelieのライブを初めて観たという人たちは、Amelieが普段、ライブハウスでどんなふうにライブを繰り広げたのか知ったはず。この次は彼らが主戦場としているライブハウスで会いたい。

バンドもかなりの手応えを感じたにちがいない。観客に感謝の気持ちを語ると、ラストは歌詞にある〈あの光〉を目指すように「朝は来る」の疾走感に満ちた演奏で駆け抜けていった。その姿もとても清々しかった。

SET LIST

1. ライアーゲームじゃ始まらない
2. メグリメグル
3. ゼロじゃない
4. ノンフィクション
5. 手紙
6. step!
7. 朝は来る

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