本日3月30日、幕張メッセ 国際展示場9・10・11ホールで開催中のツタロックフェス2019。COSMIC STAGEに出演したサイダーガールのクイックレポートをお届け。変幻自在の炭酸系ロックバンド、サイダーガール。公に顔出しをせず謎の多い彼らが、今日いよいよ幕張メッセの舞台に立った。
Yurin（Vo, Gt）が天高く拳を掲げ、ショータイムはスタート。「知ってる人がいたら歌ってください」と告げ始まったのは「ドラマチック」だ。テレキャスターとレスポールにより生み出されるサウンドは、これぞど真ん中ギターロック。まさしく炭酸水のように爽やかで強烈な刺激が、鼓膜へと真っすぐに訴えかける。そのままなだれ込むように、メジャーデビューシングルである「エバーグリーン」へ。フジムラ（Ba）の煽りに呼応するようにいくつもの手が空を仰ぎ、会場の一体感はさらに増していく。がむしゃらで真っすぐで混じりっけのない、蒼い音がそこでは間違いなく鳴っていた。
ムーディーでグルーヴ感の引き立つ「化物」、ギターのディレイタイムを巧みに駆使した「サテライト」と様々なサウンドを柔軟に披露する様は、彼らの変幻自在なプレイヤビリティをこれでもかと物語る。“最大級の衝動をくれよ”というフレーズが一直線に人々の心を射抜いたのは「約束」だ。大きく巻き起こるシンガロングは、彼らの青臭い感情が観客の頭の中に焼き付いた何よりの証明だろう。その一音一動のすべてに、「この日から何かを吸収して帰るのだ」という決意を感じずにはいられなかった。
蒼い衝動は勢いを落とすことのないまま後半戦へ。ハイハットの刻みに導かれたのは、ポップなラブソングの「パレット」だ。メロディックなギターラインに合わせて、楽しそうに揺れるフロア。それに応戦するかのように、知（Gt）とフジムラも軽快なステップをステージで刻んでいた。ギターの細かなフレージングが映える「リバーシブル」を挟み、最後に演奏されたのは彼らきってのダンスナンバーである「メランコリー」。クラップやシンガロングを織り交ぜたステージングでハッピーな雰囲気を作りだし、幕張メッセにその爪痕をしっかりと刻んだ。
Photo by Tatsuya ShiraishiSET LIST
1.ドラマチック
2.エバーグリーン
3.化物
4.サテライト
5.約束
6.パレット
7.リバーシブル
8.メランコリー
