ラブリーサマーちゃん自宅取材、10枚のアルバムから辿る彼女の音楽愛

ラブリーサマーちゃん、自宅の宅録スペースで撮影。(Photo by Takanori Kuroda)

シンガー・ソングライターのラブリーサマーちゃんが、平成最後の日となる4月30日に東京・恵比寿リキッドルームにてワンマンライブ「ミレニアム」を開催する。

2017年に1stアルバム『LSC』でメジャー・デビューを果たした彼女は、そのキュートな歌声とポップなメロディ、宅録を中心とした緻密なアレンジによって、シーンに大きなインパクトを与えた。同年、4曲入りEP『人間の土地』をリリース以降はライブ活動を精力的に行ない、着実にファンベースを拡大。来るべきニューアルバムに向けて、着々と準備を進めつつある彼女の「今」を確かめるという意味でも、今回のワンマンは必見の内容となるだろう。

そこで今回Rolling Stone Japanは、ラブリーサマーちゃんの自宅を訪問。自身のソングライティングに影響を与えたアルバム10枚を選んでもらい、数々の名曲を生み出してきたその場所で解説をしてもらった。彼女の「音楽愛」が、ひしひしと伝わってくる貴重なロング・インタビューである。

─ラブリーサマーちゃん(以下、ラブサマちゃん)は、2017年に『LSC』と『人間の土地』をリリースして以降、ライブ活動を中心に行っていますよね。新作の予定はどんな感じですか?

ラブサマ:すでに13曲のデモが完成していて、リリースに向けて準備を進めているところです。まだ具体的には何も決まってないんですが。

─それは楽しみです。どんな内容になりそうですか?

ラブサマ:前作『LSC』は音楽性がバラバラというか、アレンジ的に幅のあるアルバムだったと思います。というのも、自分が音楽を好きになってから、その時までのリスナー遍歴全てが入っていましたから。でも、『人間の土地』をリリースして以降、私の中で空前絶後の「ブリットポップ大ブーム」が訪れて(笑)。私が音楽を好きなったキッカケが、15歳の頃にブリットポップに出会ったからなんですけど、それから8年ぶりくらいに「ブラーってやばい!」みたいになって。その辺りを聴きまくっていたら、モロにUKな曲たちが出来上がりました。なので、新作の方向性は「ブリットポップ」ですね。ちょっと聴いてもらえますか?

─(デモ音源を聴かせてもらう)うわ、もう最高じゃないですか。ブラーあり、ブリグリ(the brilliant green)あり、オアシスあり……。ラブサマちゃんが1人で作った打ち込みデモですか? これはこれで欲しいくらいです。

ラブサマ:マジっすか? 嬉しい!

─この新曲は、今回のワンマンでもやる予定ですか?

ラブサマ:メッチャやろうと思ってるんですよ。昔の曲ばかりやっててもなあって思うし。ただ、13曲全部やったら(観客が)知らない曲ばっかりになっちゃうじゃないですか(笑)。どんなセットリストにするかは、これから考えます。



─ライブのサポート・メンバーは今、どんな編成なのですか?

ラブサマ:去年の7月から新編成になりました。ベースは、私のサポートをもう何年もやってくれているayutthaya/nenemの右田眞さん。結構、精神的に参っているときにも色々助けてくれて、「パパ」と呼んでしまうくらい大好きな人です。で、ドラムはセカイイチの吉澤響さん。ギターはNENGUの馬場庫太郎さん、ARAMの野澤夏彦さん、wash?の奥村大さんの中から、スケジュールの都合がつく2人に入ってもらって5人編成でやっています。バンドのコンディションは今、最高ですね。

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