ラブリーサマーちゃん自宅取材、10枚のアルバムから辿る彼女の音楽愛

ラブリーサマーちゃん、自宅の宅録スペースで撮影。(Photo by Takanori Kuroda)


─では、来るべき新作と4月30日のワンマンに備えて、「ラブリーサマーちゃんの新作がよく分かるアルバム10選」を1枚ずつ解説していただこうと思います。それにしても「ラブサマちゃんらしさ」炸裂の10枚ですね。

ラブサマ:やったー! 嬉しい。どんなことを話すか考えようと思って、昨日1日中この10枚を聴いていたんですけど、「私本当に、こういう音楽大好きだわ」って改めて思いました(笑)。

1. Echobelly『On』(1995年)

─では、まずはエコーベリー。彼らの2ndアルバムです。

ラブサマ:今回のリストでいうと、エコーベリーからの前半4枚まではもう、昔から大好きな「オールタイム・ベスト」感があります。イギリスの女性ボーカルのバンドではたぶん、エコーベリーが一番好きですね。

エコーベリーが好きなのは、サビでメロディを繰り返すところ。“Nobody like you, nobody like you”とか(「Nobody Like You」)、“Go away, go away”とか(「Go Away」)。しかもアレンジはシンプル。バレーコードのギターを2本、左右に振って、そこにアルペジオが乗るくらい。派手なことは一切せず、このフォーマットで13曲続くんですけど、全然ダレなくて。シンプルな演奏を誠実に演奏していると、そこにパワーが宿るんですよね。私自身、曲を作っていてアレンジで迷った時は、一旦エコーベリーのフォーマットに落とし込んでからオリジナリティを追求しています。


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─誤解を恐れずに言えば、ブリットポップって演歌なんですよね。循環コードが基本で、シンプルな8ビートと、ペンタトニックのギターイントロっていう。「型」が決まっているからこそ気持ちいいというか。

ラブサマ:あははは! 確かに気持ちいいんですよねえ。あと、エコーベリーは歌詞がすごくいいんですよ。特に好きな曲が、「I Can’t Imagine the World Without Me」(1994年の前作『Everyone’s Got One』収録)。タイトル通り、自分が世の中に存在していることを全面肯定しているんです。もうね、シングルのジャケとか最高ですよ。「私のいない世界なんて想像できない」って書かれたプラカードを持って街中に堂々と立っている。私は常に過剰な自意識と戦っている人間なので、こういうことを言われると本当に嬉しいんです。

しかも、この曲はラスサビで“Me! Me! Me!”って何十回も言うんですけど、こんなに自分を力強く肯定できるってなかなかない。私はあんなふうにパワフルに歌えないので、すごく憧れちゃいますね。

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2. Blur『Leisure』(1991年)

─インタビューの最初、「ブラーってやばい!」とおっしゃっていました。ブリットポップにハマっているラブサマちゃんから見たブラーの魅力というと?

ラブサマ:顔がかっこいい(笑)。

─それは大事な要素です(笑)。

ラブサマ:私はブラーといえば、3rdアルバム『Park Life』の方が好きなんですけど、今回は「作品に影響を与えたアルバム」ということでこの1stを選びました。制作中のニューアルバムの中には「There’s No Other Way」のコード進行を引っ張ってきて、そこから膨らませたような楽曲があるんですよ。



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─1995年当時には、オアシスとブラーの勢力争いもありましたよね。ラブサマちゃんはどっち派ですか?

ラブサマ:ちょうどその年に生まれたので、一つも記憶に残ってないんですけど……うーん、どっちかな。だいたいオアシスとブラーって得意分野が全然違うじゃないですか。私としては、どっちの得意分野も自分の音楽の中に取り入れたいです。

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