転換中にアイアン・メイデンの「The Number Of The Beast」が流れ、観客を大合唱を導くと、遂にスラッシュメタル四天王の一翼を担うアンスラックスの出番だ。パンテラの「Cowboys From Hell」のイントロを弾いた後に「Caught In A Mosh」に突入する流れには悶絶。キレキレのリズムを刻み付ける演奏、さらにジョーイ・ベラドナの喉も絶好調であった。これまで彼らのライブを何度と観ているけれど、この日は群を抜くパワーとエナジーを解き放っていた。ジョー・ジャクソンの「Got The Time」、トラストの「Antisocial」のカヴァー2曲を含め、1秒も隙を与えないベストな選曲も最高だった。
さあ、次はSUMMER SONIC 2014以来となるゴーストが遂に幕張に降臨。黒い燕尾服に身を包んだコピア枢機卿(Vo)、同じく黒の衣装に銀のマスクを付けたグレッティーズ(ギター3人、女性キーボード2人、ベース、ドラム)の合計8人体制により、「Ashes」〜「Rats」でスタート。キャッチーなリフ、親密なメロディ・ライン、ズシッと腹に来るヘヴィな音色に会場は早くも興奮のるつぼと化す。コピア枢機卿はベールに包まれた見た目とは裏腹に愛嬌たっぷりに観客とコミニケーションを図り、麗しい歌声を高らかに響かせていった。
続いてポップパンクの雄、SUM 41はメタル勢が多い中でどこまで斬り込めるのかと気になっていたが、ジャンプやサークル・モッシュが途絶えない圧巻の盛り上がり。それもそのはず、2015年にメタル・ギタリスト、デイヴ・バクシュ(Gt)が復帰したこともあり、彼らはメタル・ファンとの相性も抜群なのだ。後半にはブラック・サバスの「Paranoid」を途中まで披露したかと思えば、クイーンの「We Will Rock You」をパンク・バージョンでカヴァーし(かっこ良かった!)、ラストは「Still Waiting」で大団円。総じてポジティブなメロディで多くの観客を昇天させていた。