ビースティ・ボーイズのSXSWスピーチ、10つのポイントまとめ

2006年以来13年ぶりにSXSWに登壇した、マイケル・ダイアモンドとアダム・ホロヴィッツ(Photo by Jack Plunkett/Invision/AP/REX/Shutterstock)


 3. 執筆は困難を極めた

「俺を見なよ、苦労が顔に滲み出てるだろ」同書の執筆過程について尋ねられた際に、ダイアモンドはそう答えた。遠方に住む相手とのやりとり(ホロヴィッツはニューヨーク在住で、ダイアモンドはロサンゼルスに住んでいる)は困難の連続であり、ある朝マイク・Dが早起きしてメールをチェックすると、アドロックから「カフェインでハイになったとしか思えない」量のメールが届いていたこともあったという。ちぐはぐしながらも、2人はその作業を大いに楽しんだ。ホロヴィッツはこう語っている。「今はショーをやってないけど、自分が最高のバンドの一員なんだってことを、この本を書くことで再認識できたんだよ」

4. 続編の可能性

同書の目的のひとつは互いを笑わせることだったというが、結果的に2人はもう1冊作るだけのコンテンツを生み出した。その内容はというと、すべて内輪のジョークなのだという。ホロヴィッツが『Funny to Us(内輪ネタ)』という仮タイトルをつけたその本は、ツアーの道中で経験した珍事の数々など、バンドと周辺の人間にしか理解できない内容になっているとのこと。ダイアモンド曰く、その続編(?)は実に150ページもあるらしい。

5. クリス・ロックとクイーン・ラティファは参加依頼を却下した

オーディオブック版『Beastie Boys Book』には、彼らの友人やコラボレーターを含む錚々たる面子が参加している。ホロヴィッツ曰く、2人がリストアップした「笑わせてくれるやつら」に同プロジェクトへの出演を依頼したところ、思いがけず大勢の人間が了承してくれたものの、クリス・ロックとクイーン・ラティファからははっきりと拒否されたという。ダイアモンドはこう説明する。「はっきりと『ノー』を突きつけてきたのはクリス・ロックだった。理由は『自分のオーディオブックがクソみたいな出来だったから』だってさ」ホロヴィッツはこう付け加える。「大抵のやつらはただシカトするんだけど、クイーン・ラティファはただ『出ません』って返事してきたんだよな」

6. アダム・ヤウクは今も2人の心に生き続けている

ホロヴィッツとダイアモンドを今なお魅了し続けているアダム・ヤウクの知恵と豊かな見識は、『Beastie Boys Book』の主要テーマとなっている。アドロックはこう語る。「やつは物事のディテールを直感的に見極めるんだ。俺は毎日のように一緒に過ごしていたけど、あいつの鋭さにはいつも驚かされてた」ビースティーズのファンの間では、ヤウクが『ポールズ・ブティック』のジャケット写真撮影のディレクションを手がけたことや、808のビートをリバース再生してラップを乗せるというアイディアを考えついたことは広く知られている。彼がキッチンに置いてあったテープリールで再生したレッド・ツェッペリンの曲から「ライミン・アンド・スティーリン」のループを生み出した時、2人は即座に『ライセンスト・トゥ・イル』におけるリック・ルービンの影響を感じ取った。「やつは郊外育ちでメタルにも詳しかった。もしミックスを自分たちでやってたら、ラフトレードのアーティストが作ったラップアルバムみたいになってただろうね」

Translated by Masaaki Yoshida

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