『ボヘミアン・ラプソディ2』を妄想、ローリングストーン誌が考える続編ストーリー5本

20世紀FOXの『ボヘミアン・ラプソディ』でフレディ・マーキュリーを熱演するラミ・マレック Alex Bailey/Twentieth Century Fox


3.アダム・ランバートのスター誕生

クイーン+ポール・ロジャーズは2009年、ひそかに解散した。その同じ年、アダム・ランバートが『アメリカン・アイドル』のオーディションに参加し、「ウィー・ウィル・ロック・ユー」や「ボヘミアン・ラプソディ」を披露した。このバージョンの続編では、TVで番組を見ていたブライアン・メイとロジャー・テイラーが新ボーカルを見出すところから始まる。その後時間がさかのぼり、スター街道を走る前のアダム・ランバートや、『アメリカン・アイドル』最終話でクリス・アレンにまさかの敗北を喫する場面が描かれる。その夜、クィーンは彼と初めていっしょに演奏。もっとも実際は、彼が新メンバーになるまで3年の月日が流れているのだが。これらはつい最近の出来事なので、アダム・ランバートはもちろん、サイモン・コーウェル、カーラ・ディオガルディ、ポーラ・アブドゥル、ランディ・ジャクソン、クリス・アレン、ライアン・シークレストらも本人役で登場しないわけにはいくまい。一番の山場は、キエフのインディペンデント広場で詰めかけた大勢のファンを前に、ランバートがクィーンと初めてステージに立った瞬間だ。

4. ボヘミアン・ラプソディ製作裏話バージョン

第1作の製作に関しても、それだけで映画が1本作れるようなドラマや逸話がたくさんある。バンドはまずサーシャ・バロン・コーエンに接触したが、意見が合わず物別れに終わった。コーエンの主張によれば、バンドメンバーはフレディの死を中盤に持ってきたがっていたと言うが、プロデューサーのグラハム・キングはこの主張を事実無根としたうえで、本当の理由は白人にフレディを演じてほしくなかったからだと語っている。一時はベン・ウィショーの名前も挙がったが、結局はラミ・マレックに落ち着いた。おそらくこのバージョンの続編では、ラミはサーシャ・バロン・コーエン役を演じ、ピート・デヴィッドソンがラミを演じることになるだろう。見せ場はラスト直前、監督のブライアン・シンガーが撮影セットを後にし、彼抜きで完成させなければならなかったところで幕を閉じる。

5.ボヘミアン・ラプソディ劇場は終わらない

最後のバージョンは、先に言っておくが、かなり奇抜でぶっ飛んでいる。クィーン軍団の手掛けた映画が自分たちの過去を塗り替え、批評家からもコテンパンにけなされたうえ、どういうわけかアカデミー賞を取ってしまうというお話。#MeToo運動で批判を浴びたブライアン・シンガーはプロモーション中に存在しなかったことにされ、ハリウッド史上初めてオスカー宣伝活動が実を結んだ。クライマックスは、バンドが授賞式のTV中継のオープニングを飾り、「ウィー・ウィル・ロック・ユー」と「ウィー・アー・ザ・チャンピオン」を演奏する場面。後半はブライアン・メイとロジャー・テイラーに焦点を当て、オスカー授賞式を終えた2人が5本の続編アイデアを前に顔を突き合わせる。

ブライアン・メイやロジャー・テイラー、ジョン・ディーコン、メアリー・オースティン各人を単独で描いた映画の可能性は言わずもがな。そうなれば、『ボヘミアン・ラプソディ』はマーベルのように、古典ロックのマルチユニバースと化すだろう。あるいは、フレディがこよなく愛したネコたちが登場するアニメ版スピンオフでもいい。空想が先走ってしまった。まずは続編第1弾が本当に実現するかどうか、見守ることにしよう。


Translated by Akiko Kato

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