『ボヘミアン・ラプソディ2』を妄想、ローリングストーン誌が考える続編ストーリー5本

20世紀FOXの『ボヘミアン・ラプソディ』でフレディ・マーキュリーを熱演するラミ・マレック Alex Bailey/Twentieth Century Fox

クイーンが『ボヘミアン・ラプソディ』続編を検討している模様だ。そこで我々ローリングストーン誌から壮大な続編アイデア5つをご提案させていただく。読者のみなさまが観たいのはどれだ?

オスカーの栄誉に輝いたクイーンの伝記映画『ボヘミアン・ラプソディ』の続編が計画中とのニュースを、ニューヨークポスト紙の芸能欄Page Sixが報じている。クイーンの数々のミュージックビデオを手掛け、フレディ・マーキュリーとも親しかったルディ・ドレザル監督が明らかにしたものだ。ただし明らかに、このニュースが本当かどうかは怪しいところだ。それに仮にそのような話が持ち上がっているとしても、実現するとは限らない。だからといって、『ボヘミアン・ラプソディ』の続編がどんなものになるか、あれこれ考えられないわけでもない。我々が妄想してみたところ、『ボヘミアン・ラプソディ2』の想定される5つの方向性が浮かび上がった。さっそくご紹介しよう。あなたはどれがみたい?

1.  クイーン結成前のフレディの人生ストーリー

『ボヘミアン・ラプソディ』は、1985年のライブ・エイドで見せた輝かしいステージで幕を閉じる。だが実際のフレディ・マーキュリーの物語について語られていないことはまだ山のようにある。続編第1弾は、『ゴッドファーザーPART II』のようなアプローチになるはずだ。つまり、クイーン結成前のフレディの人生と、1986年から1991年に他界するまでの出来事を交互に行き来するのだ。いずれの物語も波乱に満ちている。ザンジバルに生まれたものの、暴動を逃れるべく1964年に家族と故郷を離れ、その後ロックが驀進中のロンドンへ移り住む。こうしたストーリーは巨大スクリーンにうってつけだ。

1986年から1991年の期間の出来事はさらに興味深いものになる。第1作では、フレディは1985年にエイズと診断されたことになっているが、実際には1986年のクイーン最後のツアーで発覚した。続編では、核となるこの事件を実際の時間軸に沿って描く。そして第1作がライブ・エイドをそっくりそのまま再現したように、今回も数々のスタジアムツアーが再現されるだろう。そうすることで、あまたのヒット曲をスクリーン上にこれでもかと盛り込むことができる。ツアー終了後マーキュリーは身を潜め、死ぬまでにできるだけたくさんの音楽を作ろうとする。そして、これこそドラマティックな展開だが、ラミ・マレックがきちんと仕事をすれば再びオスカーを手にするだろう。いずれにせよ、割愛するパートが少ない分、第1作よりもいい出来になるはずだ。

2.フレディ亡き後のボーカル探しストーリー

このバージョンは、1992年ウェンブリースタジアムで行われたフレディ・マーキュリー追悼コンサートで幕を開け、ブライアン・メイ、ロジャー・テイラー、ジョン・ディーコンが直面する心の葛藤に焦点を当てる。フレディ亡きあと、いったいどうやってクイーンを続けられるというのだ? 1997年にジョン・ディーコンがバンドを脱退し、表舞台から身をひく決断をする場面で大きな山場を迎える。戦い続けることを選んだテイラーとメイは、その後大きな波紋を呼ぶ決断を下す。バッド・カンパニーのポール・ロジャーズをバンドに迎えてツアーを行ったのだ。彼ら3人は2005年、新曲をひっさげてアルバムまでレコーディングした。世界の大半の人々はこのことを忘れてしまったかもしれないが、だからといって映画にできないわけではない。しかも、バッド・カンパニーが2002年のツアーを最後に解散した様子や、裏話もかいま見れるおまけつき。いいじゃないか? ハリウッドはホビット3部作をひねりだしたくらいなのだから、こんな映画があってもいいだろう。

Translated by Akiko Kato

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