HIROSHI(FIVE NEW OLD)が語るゲームライフ「孤独を愛そうっていう気持ちはゲームから教えられた」

FIVE NEW OLDのHIROSHI(Courtesy of TOY’S FACTORY)

ビルよりもデカいドラゴンを剣ひとつで倒して雄叫びを上げたり、悪の巣窟に潜入するスリルに心拍数が上がったり、高速のカートがバナナの皮ひとつでぶっ飛んでいくところを友達と大笑いしたり。「ゲーム」と言ってもいろんな楽しみ方があるが、ファンタジーだからこそ人生に彩りや想像を生めるのが、「ゲーム」の変わらぬ本質だろう。

そんなゲームに取り憑かれ、夢を見続けている表現者のひとりがFIVE NEW OLDのHIROSHIだ。

バンドとして「ONE MORE DRIP」という言葉を掲げ、ごく普通の日々を拡張する想像力を喚起したいという願いを歌に込め続けるHIROSHI。その思想の源泉にあるゲームライフを様々な企画で辿っていこうとスタートするのが、本連載だ。まずはオープニングとして、HIROSHIのゲーム愛の原風景をたっぷり語ってもらった。ここから始まる冒険に、ご期待いただければと思います。

ーいつもとは違った趣旨での取材です。

HIROSHI:そうですね(笑)。

ーざっくり言うと、HIROSHIさんのゲーマーとしての一面を掘りまくるインタビュー企画です。その第一回として、まずはご自身のゲームの原風景から教えてもらいたいなと。ゲームの入り口って何だったんですか?

HIROSHI:小学生低学年の時に、隣の家の姉妹と仲がよくて、その家によく遊びに行っていて。その家のスーパーファミコンで『マリオカート』をやったのが一番最初だと思います。で、そこからが自分で変だなと思うんですけど、ゲーム機を買ってもらうんじゃなく、電源をつけて起動したら、マリオが定点のまま画面が紙芝居みたいに流れていく「擬似マリオカート」みたいなものを買ってもらって(笑)。最初ゲーム機は買ってもらえなかったから、それをひたすらやってました。で、なんとか「買ってくれ」と粘って買ってもらったのが『ロックマン』だったんですよ。








ーゲームの世界の入り口だった『マリオカート』って、みんなでワイワイやるのがメインのゲームだったりするじゃないですか。だけど、HIROSHI少年は『ロックマン』っていうひとりプレイのゲームを選んだわけですよね。それは、ご自身のどんな嗅覚だったんだと思います?

HIROSHI:確かにそうですよね。でも、それは単純にひとりっ子なのが大きかったと思います。ひとりで遊べるものを欲してたというか。親も、ゲームに馴染みのある人ではなかったんですよ。だから、ひとりで世界観に浸れるゲームに興味を抱いてたんだと思います。

ー小学生の頃はどんな子で、どんな環境にいたんですか。

HIROSHI:家では大人しくて、外に出ると凄くひょうきん、みたいなタイプでしたね。今はこうして歌ってますけど、当時は家でなんか恥ずかしくて歌えなかったし。親が「あんた、いっちょまえにこんなことして」とか、冗談で子どものすることをからかうことがあるじゃないですか。で、僕が小さい頃にそういうのがあって、それで子ども心に「認めてもらえてない!」みたいなのがあったんでしょうね(笑)。内弁慶の逆、みたいな子だったと思います。その分、友達の前ではずっとおちゃらけてて。

ざっくり言うと母子家庭だったんですけど、とはいえ、母親と叔母、祖母っていう女性3人に育ててもらったんですよ。なおかつ、僕の世代の他の子に比べると親が高齢だったんです。だから一般的な感覚と比べると、僕ら世代が好きなものと親の感覚に距離があったと思うんです。愛に溢れた家庭ではあったし何も不満はなかったんですけどね。自分がひとりの世界観に浸れるものを求めていたのは、そこが根本な気がする。だけど、逆に音楽とか芸術とか、造詣のあるものを母達に教えてもらったんです。

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