フィービー・ブリジャーズが語る音楽的ルーツ、ロックの聖地サウンド・シティでの体験

フィービー・ブリジャーズ、渋谷で撮影。(Photo by Hikaru Hagiwara)

2017年のデビュー・アルバム『ストレンジャー・イン・ジ・アルプス』で新世代を象徴するシンガー・ソングライターとなったフィービー・ブリジャーズが、今年2月に二日連続となる初来日公演を実施。ジュリアン・ベイカー、ルーシー・ダカスとの女性トリオ=ボーイジーニアスや、コナー・オバースト(ブライト・アイズ他)と組んだベター・オブリヴィオン・コミュニティー・センターも話題となった彼女が、歌と作曲のルーツ、メタルへの意外な(?)造詣などを語ってくれた。

―(公演開催より)一足先に来日して、京都観光を楽しんだみたいですね。

素晴らしかった! 現地のガイドさんがずっと「Happy wife, happy life」って連呼してたのがすごく可笑しくて……(笑)。コーヒー片手に湖を散歩したりもしたんだけど、私が今まで訪れた場所の中でもいちばん美しい場所のひとつだと思ったわ。

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―今回、あなたのソングライティングのレシピについてお聞きしたいと思います。11歳から作曲を始めたそうですが、そもそもギターを手にするようになったきっかけは?


お父さんの友人がギターをプレゼントしてくれたの。それから好きなアーティストの曲を見よう見まねでカバーするようになった感じかな。

―どんな楽曲をプレイしていましたか?

たしか、フォーク・ミュージックだったと思う。ジョニ・ミッチェルとか、ジャクソン・ブラウン、それにエリオット・スミスが大好きだったから、彼らの曲をよくプレイしていたの。

―そういえば、あなたのお兄さんは「ジャクソン」っていう名前らしいですね。

そう、ジャクソン・ブラウンが由来ね(笑)。ちなみに、「フィービー」はサリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』から取ったと聞いたわ(主人公ホールデン・コールフィールドの妹)。



―では、人生ではじめて完成させたオリジナル曲って何ですか?

ええっと……。11歳のときに書いた「The Only Bird Flying the Other Way」って曲かな。子どもの頃の日記に書き留めただけだから、どこにも発表はしてないんだけど。それもフォーク調の曲だったはずよ。

―ギターやヴォーカルはすべて独学ですか? なにかしらの音楽教育は受けているのでしょうか。

10歳の頃にギターの先生がいて、すごく優しくてスウィートな人だったわ。その後はLos Angeles County High School for the Artsでパフォーミングアーツを学んだんだけど、ハイムの3姉妹やジョシュ・グローバンもこの学校の卒業生なの。

―へえ、錚々たる顔ぶれですね。歌詞に関しては、パッと言葉やメロディがひらめくタイプですか? それとも、常に思い付いたことをメモなどして、それを曲に落とし込んでいく?

いつもはこんな感じね(iPhoneのメモにびっしり打ち込まれた歌詞を見せる)。ほとんどが断片的なものなんだけど、ここからメロディを肉付けしたり、歌詞を作り込んでいくことが多いかな。もちろんメロディが先行することもあって、その時はとりあえずボイスメモに吹き込んだりね。

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