物議を醸している新作ドキュメンタリー、家族が語るマイケル・ジャクソンの真実

「私たちが家族としてマイケルをよく知り、愛しているのと同じように、マイケル・ジャクソンを敬愛する人々、彼を知る人々はあの内容は信じない。あれは金儲けのためだけに作られた。その程度のものだ」と、マーロン・ジャクソンが言う。マーロン(上記写真の左から2番目)、ジャッキー・ジャクソン(右から2番目)、ティト・ジャクソン(右端)、ティトの息子タージ(左端)(Chris Pizzello/Invision/AP/REX/Shutterstock)


―これ以外で家族の名誉を汚されそうな事柄もありますよね?

マーロン:いや、ないと思う。だって事実自体がないんだから。彼らはこのドキュメンタリーを裏付けする証拠を一切提示していない。だから、この件に関して事実は一切ないことになる。それに、彼らの主張を聞いたあとで、事実を調べることもできる。雑誌や記事などに記録として残っているから。ウェイド氏は動画の中で「マイケルは僕のメンターだった。彼がいたからこの世界で仕事することになった。マイケルがいなかったら僕はこの仕事をしていなかっただろう。彼は最高の男だった」と言い続けているんだよ。

―マイケルが存命中も、彼は子どもたちをはべらせるのが好きで、彼らと一緒に寝ているというジョークがありました。テレビ番組『60 Minutes(原題)』に出演したときに、マイケルはこれについて質問されましたよね。確かエド・ブラッドリーが「子どもたちとベッドを共有するのは今でも問題ないと思うかい?」と聞いたと思います。

ジャッキー:マイケルは自分の子どもたちと一緒にベッドに座っていたよ。私の子どももそこにいた、つまり、彼の甥と姪もいたし、あそこでは誰もがベッドに寝転がって映画などを見ていただけさ。

タージ:他の人が想像する人生と同じ人生を生きる人間なんていない。僕はあの空気の中で育った。子どもの頃はパイ投げ、水風船投げ、悪臭弾などで遊んだし、他の人に聞いても子どもの頃の思い出は大差ない。普通、大人の男が水風船投げやパイ投げをすると思うかい? 僕の叔父は子どもの心を持った大人だったし、その点を世間は理解していないと思うし、叔父が生きていた頃も理解していなかった。でも、叔父を知っている人たちはみんな理解していたよ。エリザベス・テイラーからダイアナ・ロスまで、叔父の周りにいた人たち全員が彼の心を理解していたし、「子供の心を持っている」といつも言っていた。ただ、理解するにはそれなりの生き方をしないとけないと思う。とかく世間というのは何にでも最悪を求めるものだから。

―このドキュメンタリーではマイケルとたくさんの子どもたちという状況ではなく、マイケルと一人の子どもが一対一で過ごすこともあったと主張しています。それは本当なのですか?

タージ:ああ、本当だ。でもあのドキュメンタリーでは、簡単に嘘と証明できる事柄も主張していたけど、嘘という事実には言及していなかった。例えば、ウェイド・ロブソンがジャッキー叔父さんの娘と7年間付き合っていたことに触れていなかった。これは彼らが主張する出来事の時系列にそぐわないからね。彼らはウェイドがマイケル・ジャクソンに恋をしていたと思わせたいわけだ。でもその頃のウェイドは僕のいとこのブランディと付き合っていた。14歳まで7年間もね。ところがその事実は彼らが描きたいものに合わない。だから、その事実を隠したのさ。

―1993年の民事訴訟、その後のシリアスは民事裁判というトラブルに見舞われたマイケルは、自分を擁護するための何らかの行動を起こしたのですか?

マーロン:
何も悪いことをしていないのに、どうして自分を擁護する行動が必要なんだ?

―あの頃、マイケルは収監される可能性があったので。

マーロン:そうだったな。問題はこういうことだ。私たち人間はよく考えずに判断を下してしまう。お互いに愛し合うべきなのに。判断は神がすべきなのに。みんなが協力すべきなのに。ああ、マイケルは出廷したよ。彼らは証拠を一つも見つけられなかった。それだけでなく、ロブソン氏とセーフチャック氏が証言を行った。ウェイド・ロブソンに至っては大人になってからの証言を入れると2回だ。彼らはマイケルが不適切なことなど一度もしていないと証言した。ただ、彼らの話は常にころころ変わる。彼らは今もマイケル・ジャクソン・エステートを相手取った裁判の最中だ。退けられてもまた告訴する。すべては金がほしいからなんだよ。

タージ:20年間も標的として攻撃されると、それに慣れて無感覚になるものだ。マイケル叔父さんが突然攻撃されたというわけじゃない。ある程度のステータスを得たあとの彼は死ぬまでずっと標的にされていたし、叔父さんの周りには常にあれこれ噂が飛び交っていた。叔父さんは人を信用していたし、人を信じていたし、将来的にきっと真実に気づいてくれると思っていたんだ。

ジャッキー:鼻の整形にしろ何にしろ、話題のあるなしに関わらず世間は彼をいびるのが好きだった。それもマイケルが世界で一番のスターだったからで、タブロイド紙は部数を伸ばすためにマイケルをネタにしただけだった。

―ある時点でマイケルの弁護団の一人が、「マイケル、これはすべきじゃないかもしれないよ」と、トラブルに結びつく可能性のある事柄を制止したに違いないと思いますが……。

マーロン:マイケルが私に言ったことは、「子どもが大好きだ。子供の一番の魅力はこっちに何も求めないこと。彼らを助けるために僕はいるんだよ。でも大人と話をすると、みんな僕から何かを引き出そうと必死になっているのが見えてしまう」だった。

タージ:あの頃、子供として叔父と一緒に過ごした経験から言えるのは、人生の見方が違うってこと。間違ったことは一切していないなら、何も変える必要はないだろう? 自分は人々を救うために地球に生まれたと信じていたらなおさらだ。それこそ、そうじゃなきゃ、どうして自分はここにいるんだ?と思うわけだよ。親が子どもをしつけるのと似ていて、どんなに親がいい子にしつけようとしても、子どもはそうならないだろう。叔父に対して世間がしていたことはそれと似ていると思う。叔父自身や叔父の創造性を刺激したたった一つのことを取り上げて、悪意をもってそれを歪曲して、叔父を蔑むような情報に書き換えた。その上、彼らにはその自覚が確実にあった。

マーロン:私たちは子供の頃からこの業界にいるし、本当に苦労した。マイケルと私が中学校に進学したら、教室の外に大勢の子どもたちがいて私たちをじっと見ていたのを覚えている。71年、72年の話だ。私たちは2週間耐えたけど、学校に通えなくなった。それほど異常な状態でね。何もできなかったし、私たちが行く所は大抵そんな状況だった。それが人間形成にどんな影響を与えるか考えてほしい。人間の素の部分が露出する外界とほとんど交流がないんだから。私が結婚したときも、大人になったときも、私はすべての人を信用していた。でも、すべての人を信用することは不可能だとあとで気づいたよ。

―出演している元少年2人は、途切れ途切れのようですが、ネバーランドやマイケルとは長期に渡って交流があったようです。今更になって彼らがそういうことを言う理由は何だと思いますか?

タージ:ウェイドは『Michael Jackson: One』が始まる頃まで、叔父のことを褒めちぎっていた。でも、そこで彼は振付師長兼監督としての仕事を得ることができなかった。そしたら彼はいきなり書籍の出版権を出版社にオファーし始めた。これは僕たちが勝手に言っていることではなくて、紛れもない事実だよ。彼の本に興味を持った出版社は一つもなかった。だから彼はその1年後にエステートを訴えることにした。これが時系列順のことの顛末さ。ジェイムズ・セーフチャックはウェイドがNBCのニュース番組でマット・ラウアーと話しているのをテレビで見て、「おいおい、俺も同じ経験したぜ」となった。絶好の機会があることに気づいたら、彼の記憶がすべてよみがえった。ここで忘れちゃいけないのは、エステートがこの時点で何十億ドルという利益をあげているとフォーブス誌が報じたこと、エステート関連の報道、そしてウェイドは子供の頃から今までマイケル・ジャクソンの名前とレガシーを利用して生きてきた男だということだ。

Translated by Miki Nakayama

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