アリアナ・グランデが3曲同時トップ入り、ビートルズの記録と並ぶ

3曲同時トップ入りを果たしたアリアナ・グランデ(Photo by Shutterstock)

ビルボードホット100で、グランデは1964年に樹立したビートルズの記録と並ぶタイ記録を達成した。

アリアナ・グランデの楽曲がチャートの1位、2位、3位を独占している。「7 Rings」、「Break Up With Your Girlfriend, I’m Bored」、「Thank U, Next」がビルボードホット100で今週の上位3曲となった。1964年にビートルズが「キャント・バイ・ミー・ラヴ」、「ツイスト・アンド・シャウト」、「ドゥ・ユー・ウォント・トゥ・ノウ・ア・シークレット」の3曲で樹立して以来、破られることのなかった記録であり、一人のアーティストの楽曲3曲が同時にチャートの上位を占めたのはビートルズ以来となると、ビルボードが報じた。

動乱の2018年を過ごしたグランデにとって、アルバム『Thank U, Next』はアーティストとしての確固たる位置を世に示す作品となっている。グランデの5枚目のスタジオ・アルバムの今作は、6ヶ月間でナンバーワンを記録した2枚目のレコードで、リリース初週で36万枚のセールスを上げ、彼女のキャリアの中で最高の売れ行きを記録した。ビートルズとのタイ記録を作る前に、グランデと頻繁にコラボレーションを行うソングライターのサヴァン・コテーチャは、まるでこの記録を予感していたかのようにグランデとビートルズを比べていた。ちなみに彼は今作『Thank U, Next』収録の4曲をグランデと共作している。

「アリアナ・グランデと彼女の歌声との関係性は、ジミ・ヘンドリックスと彼のギターとの関係性に似ている」と、コテーチャがローリングストーン誌に語った。「プロデューサーやエンジニアが彼女が(ボーカル・アレンジに)何を求めているのかを理解できないと、彼女は『ごめんね、私がやってもいい?』と言うんだよ。そして彼女自身がPro Toolsを操作して修正する。この点で彼女は熟練の職人だ。僕はこれまで素晴らしいシンガーたちと仕事をしてきたけど、彼女のように自分で修正する人は初めてだよ」と。

最新アルバムは、グランデの恋人だったラッパーのマック・ミラーが悲劇的な死を遂げた後にレコーディングが開始された。彼女はコラボレーターのコテーチャ、マックス・マーティン、ヴィクトリア・モネらとスタジオに入り、『Thank U, Next』を2週間で完成したのである。さらに特筆すべき点は、収録曲全12曲のうち9曲に女性ライターの名前が2つ以上クレジットされていることで、これはグランデの作品でも初めてのことだ。彼女のコラボレーターたちがローリングストーン誌に教えてくれた制作の裏話は次のようなものだった。デニシア・アンドリューとブリタニー・“チー”・コニーによると「In My Head」は作り始めから完成まで12時間しか掛からなかった。「Thank U, Next」と「7 Rings」の共同ライターであるニョムザ・ビティアによると「7 Rings」は「(『サウンド・オブ・ミュージック』の「私のお気に入り」の)メロディを使うと決めた途端に歌詞がすべて意味を成すようになったの。本当にあっという間に出来上がったわ」ということだ。そして「NASA」も同じ日に完成したと言う。

Translated by Miki Nakayama

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