イヤーズ&イヤーズが語る日本での記憶とK-POP、ポップ・ミュージックの地殻変動

イヤーズ&イヤーズ、左からエムリ、オリー、マイキー。

オリー・アレクサンダー(Vo)がもつ魅惑の歌声とカリスマ性、モダンな空気を吸い込んだエレクトロ・ポップで人気を集めるイヤーズ&イヤーズが3月7日に大阪、翌8日に東京で来日公演を行う。昨年は2ndアルバム『Palo Santo』で大躍進を果たし、フジロックでも逞しく成長した姿をアピールしていた彼らの最新モードとは。バンドの近況と来日公演の展望を知るべく、マイキー・ゴールドスワシー(B)とエムリ・タークメン(Syn)にメールインタビューを行った。

―昨年のフジロックでのステージは素晴らしかったです。ライブの感想や日本滞在時のエピソードについて教えてください。

マイキー:昨年行ったライブのなかでも、フジロックはお気に入りのライブの一つだったよ。景色は綺麗だし、オーディエンスのみんながとても楽しそうにしているのが見えたし、フェスのバイブスもすごく良かったからね。日本は僕のお気に入りの国の一つさ。エピソードといえば、初日の夜にとても小さなカラオケバーに行ったんだ。クイーンの「We Are The Champions」をみんなで熱唱したよ、すごく楽しかった。

エムリ:日本のオーディエンスはとても丁寧だけど、音楽が始まった途端、熱狂的に盛り上がってくれて最高だったな。あとはマイキーの言う通り、あのバーは楽しかったよ。バーのオーナーはドアをロックしちゃって、朝までウイスキーを呑みながらレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンとかマリリン・マンソンとかをかけててさ。日本の人達ってほんとハードロックが好きだよね。最高だよ。

―『Palo Santo』のリリースから半年以上が経過しました。改めて、どんなアルバムを作ろうと考えていたのか教えてください。

マイキー:前作『Communion』とは違うものにしたかったんだ。同じものは絶対に作りたくなかったから。このアルバムを制作するにあたって30曲くらいの候補があったなかで、そこから10〜13曲くらいに絞って曲作りを進めていったんだけど、オリーは全曲を通してビジュアルが伴ったストーリーラインがあるような、よりコンセプトに寄り添ったアルバムを作りたがっていてね。だから、みんなでアイディアを集約して1曲目の曲(「Sanctify」)に反映させて、MVを撮影したんだ。

エムリ:デビューアルバムが成功した場合、2作目は難しくなるってよく言われるけどそれは本当で。前作の時にはなかったようなプレッシャーを感じていたよ。



―その後ツアーを重ねるなかで、『Palo Santo』の収録曲について新たな発見はありましたか?

マイキー:新しい発見といえば、今回のアルバムでも(プロデューサーの)グレッグ・カースティンと一緒に楽曲制作をしたんだけど、このツアーで彼との曲を演奏しているときに、彼が生み出すリズムとベースの音は本当に素晴らしいんだなって気づいたよ。ただ、ツアーが始まって最初の数週間は本当に大変だったけどね……。僕たちのバックバンドのドラマーは「このビートは狂ってる!」て言ってた(笑)。

エムリ:ライブで実際にプレイすると、どの曲が盛り上がって、どれがそうじゃないかもわかるから、そういうリアクションはかなり参考になったね。思いがけない曲の良いところを発見したり、とても面白かったよ。


UKツアーのトレイラー映像

―今回の来日公演はどのようなものになりそうでしょう?

エムリ:『Communion』のツアーを観に来てくれた人なら、どんなステージが期待できるかわかると思うけど、たくさんのエネルギーに満ちた、フレンドリーなハウスパーティーのような雰囲気だよ。僕らはオーディエンスが100人だろうと10000人であろうと、みんなが一体感を感じられるようなイベントになるよう心掛けている。それから、たくさんのダンスとライティングだね! 今回のショーは前回と比べてすごくグラマラスになっているから楽しみにしてほしい!

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