ザ・キュアーのロバート・スミス、自身のアルバム14作を振り返る

2001年撮影のロバート・スミス(Photo by Tim Roney/Getty Images)


2.
『Seventeen Seconds』
1980年
Seventeen Seconds

ザ・キュアーが前座として同行したスージー・アンド・ザ・バンシーズのUKツアーで、ヘッドライナーのギタリストが途中で脱退したため、スミスは両バンドでギターを弾くことになった。NMEはどちらのステージでも同じ見栄えのしない服を着ていたスミスを揶揄し、ザ・キュアーを「イメージもスタイルもないバンド」と評した。バンドが再びMorgan Studioでアルバムの制作に着手した際に、ベーシストのマイケル・デンプシーはスミスが書いたムーディーな新曲群をけなしたため、スミスは彼の代わりにサイモン・ギャラップをメンバーに迎えた。また当時新鮮だったシンセサイザーに夢中だったスミスは、キーボーディストのマシュー・ハーリーをバンドに加入させる。



スミス:『Three Imaginary Boys』の売上金で、僕は10日間スタジオを押さえた。アルバムは8日間で完成させたから、2日分は払い戻してもらった。ビールにお金を使いすぎてたから、あれは助かったね。レコーディングを終えた日の朝8時頃、そこで写真も撮ったんだ。顔見知りのスタッフに「ブレたやつも何枚か撮ってくれ」ってリクエストしてね。結果的に、そのブレたやつを使うことにしたんだ。ピントの合った写真があまりに酷かったからね。

『Seventeen Seconds』を作ってた時、誰も聴いたことがない音楽を生み出してるっていう手応えを感じてた。その時から僕は、いつだってバンドの最後のアルバムにするつもりでレコーディングに臨むようになった。有終の美を飾るに相応しい作品にしようと、自分のベストを尽くしてきたんだ。『Seventeen Seconds』は、そういう思いが実を結んだ数少ないアルバムのひとつだと思う。

「A Forest」では、素晴らしいサウンドとミステリアスなムードを表現できたと思う。クリス・パーリーからは「ラジオ向けにアレンジすれば、この曲は大ヒットする」って言われたけど、僕はこう答えた。「手を加えるつもりはない、これが僕の頭の中で鳴っているサウンドだから。ラジオでヒットするかどうかなんて重要じゃないんだ」僕が意図的に成功を避けようとしてると彼は思ってるようだったけど、それは事実じゃない。バンドが大勢の人々から愛されるようになったのは、僕らが常に予想不可能な存在だったからだ。そうじゃなかったら、僕らのキャリアはこんなにも長続きしなかったはずさ。



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Translated by Masaaki Yoshida

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