オピオイドの処方箋で医療用大麻が入手できるプログラム、米イリノイ州でスタート

オピオイドの過剰摂取による死亡事故は増え続けており、現在のアメリカ人の死因では過失によるオピオイドの過量投薬が交通事故を抜いている。政治家もヘルスケア提供者も、この致命的なトレンドを抑え込もうとあらゆる方法を模索している状態だ。過去に大麻は「ゲートウェイドラッグ(入門薬物)」と見なされており、ここを発端に危険度の高いストリートドラッグを使用すると言われていた。しかし、現在は最も危険な合法的な薬剤(つまり薬局で販売されているもの)の代替薬として、また合法的な危険薬剤を避けるための「イグジットドラッグ」として、使用されることが多くなっている。この「イグジットドラッグ」の名付け親はシカゴで大麻栽培・製造・小売りを行う会社ヴェラノ・ホールディングスの栽培部門責任者サム・ドーフで、彼はローリングストーン誌へのメールで以下のように説明してくれた。

「イリノイ州でオピオイドプログラムが施行された背景に、現在の大麻に対する社会の見方が良くなったことがある。このオピオイドプログラムで、イリノイ州は肉体的・精神的健康にもオピオイド乱用を撲滅する手段としても大麻にメリットがあると認め、その最前線に躍り出た。これは他の州が今後の成り行きを注視すべき素晴らしい実験プログラムである」

また、ヴェラノ・ホールディングスの小売事業部門責任者アントニー・マーシコは「このプログラムは多くの患者に代替薬へのアクセスを許すもので、これこそが人々が求めているものだ。患者たちは非常に喜んでいる。このプログラムの申し込み手続きに関する問い合わせ電話が鳴り止まない状態だ」と語った。

Translated by Miki Nakayama

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE