DEAN FUJIOKAが探求する音楽の世界

DEAN FUJIOKA(Courtesy of A-Sketch)

DEAN FUJIOKAの音楽に対するストイックな姿勢は徹底している。制作のプロセスで、DEANという作り手の「気分」「ひらめき」のような偶然性よりは、その曲が何を求めているのかという必然性が重視される。「曲が必要としているものが既にあるなら、それをやればいい。ただ、最新の技術やサウンドを取り入れる必要があるなら、妥協せずにとことん追究するべきだなと思います」とDEANは語る。

音楽家、映画監督、俳優として幅広いフィールドで活動する彼が最も「自分」を表現できる場所、それが音楽だ。前作『Cycle』から約3年半ぶりのニューアルバムとなる『History In The Making』は、彼の日常のスケッチのような要素もあれば、アーティストとして成長したDEANのディープな部分も兼ね備えている。starRo、DJ SUMO、UTA、mitsu.J、mabanuaという強力なクリエイター陣を迎えつつ、様々なアプローチで彩られた曲が鳴っているのだ。

福島県で生まれ、香港でモデルとしてキャリアをスタートし、香港や台湾で映画俳優として経験を積み、そして日本でも活躍するDEAN FUJIOKA。そんな彼が歩んできた道、そしてこれから進もうとする道が『History In The Making』には集約されている。「もしずっと日本に住んでたら、今こういう形で音楽活動はできなかったかも」とDEAN自身が語るように、彼の人生で起こったことや体験したこと、全ては「音楽」のためだったとしても不思議ではない。



ー2018年のツアー「History In The Making」のステージも拝見しましたが、ツアーと今回のアルバム『History In The Making』は地続きになっている印象を受けました。

2017年と2018年のツアー、両方とも同じタイトル(「History In The Making」)でやってきているので、ここ数年の自分の日記をリスナーの皆さんと共有する感じに近いですね。ドキュメンタリー的というか、その時できるベストなことを一つずつ積み上げてきた過程がアルバムには入ってると思います。



ーDEANさんらしいグローバルな世界観と多彩なサウンドで構成された作品ですが、11曲目の「Accidental Poet」のアカペラには驚かされました。

プリプロの段階では和音もビートも入っていたんです。でも、ジャカルタに持って行ってアレンジをやりだした時にどうしても一線を越えられなくて。そこで生まれたアイデアが、ヴォーカルを音源とした和音でアカペラにするというアプローチで、そしたら壁を突破できたんです。ヴォーカルのテイクも一発録りだったんですけど、そういう荒々しさも自分にとってはポエティックに聴こえて、必要最小限のアレンジメントでベストを引き出すって意味ではこれぐらい潔いほうがいいのかなと思いました。ジャカルタのDJ SUMOとは『Cycle』でフルアルバムを一緒に作った経験があったから、彼とだからこそできたっていう背景もありますね。

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