エディ・ヴァン・ヘイレン、超絶ギターソロ・ベスト20

エディ・ヴァン・ヘイレンのギターソロからベスト20を厳選 (Photo by Paul Natkin/WireImage)


「パナマ(Panama)」1984年

アルバム『1984』からのサードシングル。歌詞に卑猥な意味が込められていることもあり、『パナマ』は中米のコンサート会場のバックステージで繰り広げられた酒池肉林パーティにインスパイアされた曲だろう、と単純に考えられても仕方がないだろう。しかし実際は“カリフォルニア・ガール”を歌ったものではなく、デイヴィッド・リー・ロスが所有し大改造を加えた1951年式マーキュリーがテーマになっている。支離滅裂なストーリーのミュージックビデオの中でロスが運転する“パナマ・エクスプレス”は、元々はラスヴェガスのレース場を走っていてロスが惚れ込んだレーシングカーだった。エディ・ヴァン・ヘイレンのギターソロは曲にマッチしたエンジン回転で、チャック・ベリー風のダブルストップからハイオクのタッピング・リックへと加速していく。エディは、まだそこで停まらなかった。普段使用しているアーム付きの愛車(愛器)の擬似的なエンジン音では曲にインパクトを与えられないと考えたエディは、自分の1972年式ランボルギーニをスタジオへ持ち込み、レッドゾーンまでアクセルを踏み込んでリアルなサウンドを録音した。かつてエディはオートウィーク誌で、自分の愛車を“12気筒のゴーカート”と呼んでいた。(T.B.)

「ドロップ・デッド・レッグス(Drop Dead Legs)」1984年

シングルとしてリリースされず、2015年のツアーまでライヴでプレイされたことがなかったにもかかわらず、熱心なファンでなくとも馴染みのある曲だ。エディによるシンコペーションを効果的に使ったシングルノートのリフと、リズムセクションのAC/DC風ストンプも印象的だが、同曲の真価は1分間に渡るエンディングのギターソロにある。エディは、アームを激しく駆使して叫びやうねりや羽ばたきを表現しながら、実にユニークなフレーズとリックを聴かせている。「エンディングのギターソロは、(フュージョンのギターヒーローである)アラン・ホールズワースの影響が大きい」とエディは語っている。「僕はジャズのように好き勝手に弾きまくった。でたらめな音もそこかしこにあるが、上手くマッチしたと思う」という。エディの普段のリードと比べれば抑制され冒険的だが、どんどん魅了されるインプロヴィゼーションだ。(R.B.)

「ホット・フォー・ティーチャー(Hot for Teacher)」1984年

「今まで聴いたどのブギをも超越した曲だ」と1995年にエディ・ヴァン・ヘイレンはギターワールド誌に語っている。いつも控えめなエディだが、これでも真実を全て語ってはいない。曲のトレードマークとも言えるアレックス・ヴァン・ヘイレンのドラムで始まるイントロから、約5分後のユニークなエンディングまで、『ホット・フォー・ティーチャー』は最高レベルの楽曲だ。思春期前のファンタジーを描いたミュージックビデオには、メンバーそれぞれに扮した小学生が登場。ビキニ姿の担任教師が教室の机の上でくるくると踊るシーンは、ドラマ『グリー』やアニメ『サウスパーク』等でカヴァーされるなど、ポップカルチャーの世界に“ティーチャー”という地位を確保した。しかし、速弾きの修得を目指す世界中のギタープレイヤーたちが同曲を特別な存在としているのはやはり、エディによる強烈でクールな印象を残す驚異的な32小節のギターソロのおかげだ。(T.B.)

Translated by Smokva Tokyo

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