ブリング・ミー・ザ・ホライズン、進化の背景にあるもの「アプローチは二の次」

もはや伝統的なロック/メタルの叫ぶヴォーカル、ラウドなギターの音、ヘヴィなドラム&ベースといったものが全くない曲すら何曲もあるのだ。ヴォーカルにしても、エレクトロニックの導入にしても、ここではこれまでとは全く異なるアプローチが取られている。





「音楽をやるからには新しいことをやるべきだと思うんだ。トラディショナルなものにしても、今までに聴いたことのないバージョンのものをやるべきなんだ。今回、僕たちはいろんなトライを繰り返しながらチャレンジしていく中で新しいサウンドを追求していったよ。ヴォーカルのアプローチにしてもそうで、ヘヴィなところで叫ぶようなありきたりのことはもうしたくなかったし、音楽のテクスチャーに最も自然に融合するようなヴォーカルのアプローチを考えたんだ」(オリヴァー)

「普通のロック・バンドはエレクトロニックをヘヴィな要素として使うよね。元となる曲もロックの曲やメタルの曲だし。そこでエレクトロニックはハイエンドなスペクトラムとしてのみ使われるんだ。だけど僕たちはそういうことをしたくなかった。どの曲もエレクトロニックのアプローチが違うから、バリエーションも豊かになったし、かなりオリジナルなものになったと思うんだ。それで6カ月もかかったんだけどね。バランスを上手くとって、聴いてて気持ちのいいものにするには時間がかかったんだ」(ジョーダン)

すでに伝統的なロックの枠には収まっていないものの、この新作にはロックを感じさせるものがあるし、何よりもブリング・ミー・ザ・ホライズンらしい音に聴こえるところがポイントとなっている。

「(モチベーションは)自分たちへのチャレンジだね。新作は今までに僕たちが作ってきたものとは違うサウンドになった。でも自分たち的には、今までで最高の曲を書いたということに尽きるね。カッコいい曲をいっぱい作りたかったから、エクスペリメンタルな曲がたくさん入ってる。だからと言って、ファンを裏切るようなことはしたくはないし、前のアルバムに対するディスリスペクトもないよ。ただ、新しい曲はどれもが昔の曲を吹き飛ばすくらいの勢いがあると思うね」(ジョーダン)

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