キース・リチャーズが語る、ストーンズのスタジオプランとツアーを続ける理由

2018年、ロンドン公演で演奏するキース・リチャーズ(Photo by Roberto Ricciuti/Getty Images)

ザ・ローリング・ストーンズのギタリスト、キース・リチャーズが、30周年記念のリイシュー盤『Talk is Cheap(原題)』についてローリングストーン誌の電話インタビューに応えてくれた。今回は全員がバンドのレガシーを考えており「歴史は書き換えられるべきだと思うな。どんなエンディングが待っていてもね」と語ってくれた。

「いつも通り、俺は元気に……凍りそうだぜ!」と、1月下旬のある午後、キース・リチャーズが受話器の向こうのコネチカット州の自宅で叫んだ。リチャーズは30周年記念のリイシュー盤『Talk is Cheap(原題)』について話そうと電話取材を受けてくれた。X-Pensive Winosを結成して行ったソロ・プロジェクトの1988年のアルバムのリイシュー盤は3月29日に発売される(このアルバムに関する詳しい記事は発売間近に公開予定)。このアルバムの再発に加え、これから数ヶ月間のリチャーズは大忙しだ。目玉は4月20日のマイアミからスタートするローリング・ストーンズ4年振りのUSスタジアム・ツアーだろう。しかしその前にバンドが4週間の予定でスタジオに戻ることを、今回リチャーズが教えてくれた。2005年の『ア・ビガー・バン/A Bigger Bang』以来のオリジナル楽曲のアルバムとなる新作の制作を続けるという。「今、その準備に余念がない。マテリアルを整えている最中さ」とリチャーズが言う。

2018年後半のロニー・ウッドの発言で、すでに始まっていたアルバム制作が滞っていると知ってヤキモキしていたファンにとって、これは吉報だ。「ミックとキースは収録曲全部を確実に良い曲にしようと思っていて、現段階は一歩退いている状態だ」と、そのときロニーが語っていた。そして、時を同じくして、リチャーズはいつバンドがスタジオに戻るのか決まっていないと話していたのである。

しかし、リチャーズは今回の休暇中に、書き溜めたマテリアルを掘り起こしていた。そのプロセスを彼はこんなふうに表現する。「時々、新たに作るのではなくて、過去に作ったマテリアルを引っ張り出して、それを聞きながら、あっちを切ったり、こっちを削ったり、形を整えて曲に作り上げることがある」と。そして「これって本当につまらないんだよ。まるで木工所で古い木材を整えている感じさ」と笑う。

Translated by Miki Nakayama

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