無視することはできない、ポスト・マローンの圧倒的存在感

さらに特筆すべき点は、「Wow」が最重要メディアといえるラジオで圧倒的な支持を得ていることだ。ラジオでの再生回数をカウントするNielsen BDSによると、同曲の人気は飛ぶ鳥を落とす勢いで拡大しているという。同曲の再生回数は先週約1,700回増加しており、トレンドをはっきりと反映するラジオの特性(そしてポスト・マローンの圧倒的人気)を考えれば、今後その数字がさらに伸びることはまず間違いない。



マローンが恐るべき速さでトップに上り詰めた理由について、断定することは難しい。アメリカにおける白人ラッパーびいきは昔から変わらないが、彼の人気を支えているのはそれだけではないだろう。その理由がどうあれ、そう遠くないうちにニューアルバムを発表するとみられている彼が、今や向かうところ敵なしの存在であることは確かだ。

「Wow」はヘヴィなベースがリードするクエヴォとのコラボ曲「Congratulations」(ミーゴスらしさはほぼ皆無)を進化させたようなトラックだ。今になって思えば、ポスト・マローンの独壇場である同曲は、「ホワイト・アイバーソン」を超える衝撃に備えよという、シーンを揺るがすモンスターからの警告だったのだ。当時から彼が規格外の存在であったという事実は、日を追う毎に明らかになりつつある。今年(あるいは向こう十年間)、ポスト・マローンの影響力は上昇の一途を辿るだろう。

Translated by Masaaki Yoshida

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