ジャック・ジョンソンが語る、ウィリー・ネルソンに捧げたパフォーマンスとスティーヴ・アール

ウィリー・ネルソンに捧げるパフォーマンスを披露したジャック・ジョンソン (Photo by Jana Legler/Redferns)

ジャック・ジョンソンが、先日ナッシュヴィルで行われたトリビュート・コンサートでウィリー・ネルソンに捧げるパフォーマンス「Willie Got Me Stoned」を披露した。

「ウィリーはいい友達だよ」とジョンソン。「彼のことはずっと尊敬している」


ジャック・ジョンソンは一度くらい、酒の余興のポーカーでウィリー・ネルソンに巻き上げられた経験があるのかもしれない。仮にそうだとしても、彼は根に持っていないようだ。事実、土曜日の夜に行われたトリビュート・コンサート「Willie:Life & Songs of an American Outlaw」に出演し、憧れの人物(そして明らかにポーカーの達人)に敬意を表して「Willie Got Me Stoned」を演奏した。始めはソロでステージに上がったが、その後スタージル・シンプソンが飛び入り参加し、2015年のファームエイド直前に書いたというこの曲を演奏した。ちなみにこの曲は、昨年4月20日にリリースされた最新アルバム『オール・ザ・ライト・アバヴ・イット・トゥー』2018年ツアー・デラックス版に収録されている(訳注:デラックス版は日本未発売)。

「次の曲は3つのコードで書いた曲。しかも実際にあった話です」と、曲の紹介でジョンソンは観客に語った。ステージの前にハワイ在住シンガーソングライターとインタビューするチャンスを得たローリングストーン誌は、ネルソンについて、環境に配慮したツアーについて、そしてスティーヴ・アールの思い出を携えてナッシュヴィルを跡にすることについて話を聞いた。

ー明らかにウィリー・ネルソンはあなたの音楽性に影響を与えていますが、ツアーを行う際に具体的にどんな影響を受けましたか?――ツアー中に環境への影響をできるだけ抑えるようにしているとか?

広い意味で言えば、ウィリーはツアーが及ぼす影響を考えるきっかけとなった人物の一人だ。ちょうど僕らが初めてツアーバスを手に入れたとき、彼がバイオディーゼル仕様のツアーバスを使ってると聞いて、バイオディーゼルでバスが動かせることを知ったんだ。あの当時サステイナブルなバイオディーゼルは、世の中の流れとはまったく正反対だった。彼が長年やってきたことすべてが画期的だった。それで僕らも考えさせられて、ウィリーが僕らに影響を与えてくれたみたいに、ツアーをしながらささやかだけど変化を起こそうよ、とスタッフにお願いしたんだ。

ーあなたはエンターテインメントの主要都市、たとえばニューヨークやナッシュヴィル、ロサンゼルスといった場所に活動の拠点を置く必要性を感じたことはないですよね。ウィリーも、ナッシュヴィルはビジネスをするうえで「現実的じゃない」という理由でオースティンを拠点としていますが、あなたがハワイを拠点にすると決めたことにも影響していますか?

そうだね、僕にとってその点はごく自然なことだった。中心地から離れた場所で育ったし、ずっとハワイにいたからね。いつも叔父や叔母たちがそこらへんでギターを弾く姿をずっと見てきた。ステージも照明もないところでね。多分、都市部の近くにいたら僕は深く考えすぎていたと思うよ。曲を書くときは深く考えないようにしている。もちろん、レコードを完成させた後に(ナッシュヴィルのような都市に)来るのは楽しいけどね。でもツアー中に曲を書くときは、作曲の合間にちゃんと休憩をとらないとダメなんだ。当然だけど、演奏しなきゃいけないからね。曲を書くときは、これは友達の為だって自分をごまかしながらなんとかやっている。

Translated by Akiko Kato

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