「アフリカ」は永遠なりーTOTOのヒット曲がアフリカの砂漠でエンドレス再生中

ナミブ砂漠で永遠と流れるTOTOの「アフリカ」(Photo by Max Siedentopf)

「この曲に対する究極のオマージュとして、文字通りアフリカで流したいとずっと思っていました」と、ナミビア出身のアーティスト、マックス・ジーデントプフ氏。「気に入ってくれる人もいれば、史上最悪のサウンドアートだと言う人もいます」

「アフリカ」は永遠なり――TOTOファンには当たり前の事実を、ナミビア出身のアーティストが形にした。マックス・ジーデントプフ氏はナミブ砂漠の沿岸部で、1982年のヒットチャートNo.1ソングを永遠とループ再生するというサウンドアート作品を制作。太陽光発電によって「TOTOが半永久的に演奏される」という作品だ。

「この曲に対する究極のオマージュとして、文字通り『アフリカ』をアフリカで流したいとずっと思っていました」と、27歳の若きアーティストはBBCとのインタビューに答えて言った。「(ナミビアの間では)気に入ってくれる人もいれば、史上最悪のサウンドアートだと言う人もいます。僕は最高の誉め言葉だととらえています」

ジーデントプフは作品の制作場所として未開のこの地を選び、6つのスピーカーに接続したMP3プレイヤーを設置した。もちろん、MP3プレイヤーに保存されているのは「アフリカ」だけ。アーティスト本人は、およそ5分にわたって艶やかなシンセサイザーの音色と何重にも重なるパーカッションが奏でるこの曲が、この先何年間も再生され続けてゆくことを願っている。少なくとも、自然環境が許す限りはーー。「作品の大部分は耐久力という観点から選定しました」と本人。「ですが、最終的にはきっと砂漠の厳しい環境にやられてしまうでしょうね」

ジーデントプフのwebサイトでは、他にも画像や詳細が閲覧可能。現時点では、作品の正確な位置情報は謎のままだが、きっと根っからのTOTOファンが発掘に乗り出し、ひょっとしたらReddit上に調査報告をアップロードする日が来るかもしれない。

「アフリカ」はいま、予想外のリバイバルブームに沸いている。ネット上に次々アップされるファン動画や、ファンのリクエストで実現したWeezerのカバー曲の効果で、80年代ヒット曲は2017年イギリス国内で最もストリーミングされた楽曲のひとつとなった。この記事を書いている時点でのYouTubeの閲覧回数は、4億4000万件に上っている。

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