米アリゾナ州で14年間昏睡状態の女性が出産

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米アリゾナ州の医療施設で10年以上昏睡状態の女性患者が妊娠し出産したという。非常にまれなケースだが、前例がないわけではない。

アリゾナ州フェニックスの医療施設で10年以上昏睡状態の女性患者が、レイプされた上に妊娠した。警察の捜査が続く中、施設のCEOがこのほど辞任した。ハシエンダ・ヘルスケアセンターがハフィントンポストに発表した声明文によると、ビル・ティモンズ氏は今週始めに病院との「雇用契約を解消した」ということだ。事件をスクープした地元TV局KPHO-TVによると、29歳の匿名患者は数回にわたってレイプされていたが、病院スタッフは陣痛が起こるまで妊娠に気がつかなかったと言う。女性患者は12月29日、元気な男の子を出産した。

1月8日火曜日、女性患者をレイプして妊娠させた人物を特定するべく、捜査官はハシエンダ・ヘルスケアに捜査令状を出し、全職員のDNAサンプルを要求した。声明によれば、施設側では警察当局によるこうした最終手段を「捜査の進展にむけた措置」だと発表した。

「当院は、従業員にハシエンダ病院内でDNA検査を受けさせる、またはハシエンダが自主的に従業員の遺伝子検査を実施することの合法性について、弁護士の助言を仰ぎました」と、施設側はコメントした。「いずれの場合も連邦法に抵触するだろう、との返答を得ました・・・当院としては、フェニックス警察をはじめ全捜査当局に協力し、以前にも起きたこのような痛ましい事件の事実解明に取り組んでまいります」

被害に遭った患者は地元のサンカルロス・アパッチ族のメンバーで、水難事故により14年間昏睡状態だったと、部族のスポークスマンが火曜日に声明を発表した。

「わが部族のメンバーがこのような対応を受けたことに、部族を代表して心から遺憾の意を表明します」とテリー・ランブラー氏は語った。「愛する者が延命治療を受けている場合、家族は非常に弱い立場にあり、他人を頼みの綱として、介護者を信頼するのです。悲しいかな、彼女の介護者は信頼に値する人物ではなく、彼女を利用したのです」

被害に遭った女性患者の元介護人は、地元TV局ABC-15との匿名インタビューに応じ、妊娠に誰も気づかなかったとは信じがたいという考えを述べた。

「9か月間毎日ずっと患者の身体を洗っていたのに、月経が止まっていることに気がつかないなんて信じられません。腹部が大きくなっていたでしょうに、看護師らは(患者の体重を)測定していなかったんですよ」と元介護人は言う。「こんなことが起きるなんて、ショックです」。

Translated by Akiko Kato

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