ロバート・デ・ニーロがトランプを痛烈批判「イカサマ野郎の白人至上主義者」

トランプ大統領を「人種差別主義者」「ペテン師」と批判した、ロバート・デ・ニーロ (Photo by Stephane Cardinale - Corbis/Corbis via Getty Images)

これまでドナルト・トランプ大統領に一度たりとも容赦なかったロバート・デ・ニーロ。最新インタビューで、大統領を「バカ殿」「人種差別主義者」「ペテン師」「詐欺師」「ファシスト」呼ばわりするなど、ホワイトハウスの主にさらに攻撃の矢を向けた。

先日のガーディアン紙に掲載されたインタビューの批判の中で、デ・ニーロがトランプ氏に浴びせた汚名は以下の通り。「バカ殿」「イカサマ野郎」「ペテン師」「詐欺師」「ファシスト」「人種差別主義者」「白人至上主義者」。これでもほんの一部に過ぎない。

「歳をとって、世の中に不安を感じるようになった」と、ガーディアン紙のデヴィッド・スミス記者に語るデ・ニーロ。「(トランプのような)ああいう男が大統領になるのを見て、『ほほう、お手並み拝見といこうじゃないか――もしかしたら、世の中を変えるかもしれないからな』と思った。でも、奴は状況を悪くしただけだった。私に言わせれば、奴は正真正銘の人種差別主義者だ。ニューヨークの住人なら、奴もこの街の多様性を理解しているはずなのに、思っていた通り――いや、思っていた以上に、奴は最悪だった。恥さらしだ。この国の汚点だよ」

スミス記者が、トランプ氏は白人主義者だと思うか、と尋ねると、デ・ニーロは「イエス」と即答。「トランプはファシストかって?結果的にそういうことになるだろうね。もし奴が我を通せば、この国は最悪の事態に陥りかねない。つまり、私に言わせれば、ヒトラーは世間から笑い者にされてたのさ。あの手の連中はみんなバカみたいな面をしてるだろ。ヒトラーもそう、ムッソリーニもそう。他の独裁者も暴君も、みんなアホ面をぶら下げている」。

またデ・ニーロ曰く、大統領を退任した後もトランプ氏が政界に影響を及ぼすのではないか、別の人間が彼の跡を継ぎ、彼のやり方を継承するのではないか、と恐れているという。

「気がかりなのは、この先も奴を手本として、影響される人間が出てくるんじゃないかということだ。だけど、そういう奴らはトランプよりもずっと賢くて、性格も十人十色、頭の回転も速いだろうから、奴と同じ価値観を共有しつつもさらに一歩進んで、独裁者としてさらに事態を悪化させるだろう。それが気がかりでならない。奴を崇めて、『自分もああなりたい』って思っている人間がいるんだ。彼らは上手く立ち回って、悪知恵を働かせるだろうね」。

デ・ニーロは民主党にも批判の矛先を向け、彼らはもっと「アグレッシブに」トランプや共和党に立ち向かうべきだと語った。

「トランプがやったことを見てみろ。オバマがその1/50をやったとしても、民主党はオバマ様様だよ」とデ・ニーロ。「だから民主党はもっとアグレッシブに攻めるべきだと思う。立ち上がるべきなんだよ。あんな紳士面してる場合じゃないんだ。『おっと失礼、核心をついてしまったかな、じゃあ手加減しましょうね』って言ってやるぐらいじゃないと」

だが、デ・ニーロの怒りの大半は大統領に向けられた。「奴はイカサマ野郎、ペテン師、詐欺師だ。頭にくることに、みんなそれがわかってない。私は一度も見たことないけど、『アプレンティス』がまさにそうだったんじゃないかい? 煙と鏡を使ったまやかし、全部イカサマだよ」。

Translated by Akiko Kato

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