「大麻合法化」は、米国にどのような変化をもたらしたのか?

ワシントンDCのキャピトルヒルで行われたマリファナ合法化を求めるデモで掲げられたフラッグ(Photo By Bill Clark/CQ Roll Call)

米国における産業用大麻の合法化からジェフ・セッションズの司法長官解任まで、2018年は大麻合法化へ向けた転機となる年だった。改めて大麻を巡る昨年1年間を振り返る。

2018年は、米国のマリファナ(大麻)事情に関して特に大きな変革の年という訳ではなかったが、多くの州で合法化が推進された。それでも合法化を支持する人々は、(大麻合法化に反対する)ジェフ・セッションズが司法長官を解任され、米中西部の州で初めて嗜好用大麻の合法化を問う投票が行われた2018年を、大きな変化の年と位置づけている。「2018年は最高に盛り上がった年だった」と、アール・ブルーメナウアー下院議員(民主党、オレゴン州選出)はローリングストーン誌に語った。「とても素晴らしい年だった。」

以下に、2018年の米国における大麻合法化の浮き沈みをおさらいしてみよう。

ワシントンでも始まったマリファナ(大麻)についての真剣な議論

2018年の大麻に関する最も注目された見出しは、ドラッグを嫌いアルコールも止めると明言しているドナルド・J・トランプ大統領が公約として、大麻の扱いについては各州の政策に任せると繰り返したことだろう。トランプによる同発言は、コリー・ガードナー上院議員(共和党、コロラド州選出)に強く促されたものだった。議員は、当時司法長官だったジェフ・セッションズが、既に大麻が合法化されている州における大麻取引を規制しないよう、ホワイトハウスから確約を得られるまではどの司法省幹部の候補者も承認しない、と主張していた。

それでも、ポール・ライアン下院議長とミッチ・マコーネル上院多数党院内総務の下では、上下院においていかなる大麻法案の提出も許されなかった。しかし、合法化に賛成する共和・民主両党の議員が増えたことで、オバマ時代の(規制緩和)政策を反故にする流れを食い止めている。オバマ政権下では、合法化した州における医療用大麻の取引に連邦政府が介入することを禁じていた。

2018年には、議会でも歴史的な2つの初の出来事があった。退役軍人委員会と司法委員会という議会の2つの異なる委員会が、米国史上初めて大麻に特化した法案を可決したのだ。どちらの法案も、単に大麻に関するリサーチの拡大や推進に重点を置いたものだが、ターニングポイントとなったのは間違いない。

「2018年は大麻にとって画期的な年だった」と、ルー・コレア下院議員(民主党、カリフォルニア州選出)はローリングストーン誌に語った。「バラバラだったピースが正しい場所へ収まりつつある。」

大麻合法化の最大の反対者が失脚

トランプ大統領が不名誉な形でジェフ・セッションズを司法長官から解任すると、政権内で最も声高に合法化に反対していた敵の退却に、各方面の大麻擁護派はこぞって歓喜の声を上げた。

「大麻の政治的な力が持続していることの証であり、米国で最も騒々しい合法化反対者が愚かだったという証でもある」と、大麻合法化を提唱する団体NORMLのポリティカル・ディレクター、ジャスティン・ストゥリカルはローリングストーン誌に語った。

大麻合法化の推進者たちはまた、ワシントンで2番目に声の大きい合法化反対者だったテキサス州選出の下院議員ピート・セッションズ(解任された司法長官とは家族関係でない)の落選を喜んだ。彼はライアン議長の重要な補佐役のひとりで、下院議事運営委員会の委員長を務めていた。同委員会は、どの修正法案を下院議会にかけるかを監督する立場にある。ピート・セッションズは、合法化提唱者らが推進していた大麻に関連する全ての法案を単独で潰した人物として、活動家らの怒りを買っていた。

セッションズの落選によって大麻に関する修正法案の投票が実現するため、彼の所属する共和党内からも歓迎する声が上がっている。つまり2019年には、合法化に賛成する議員らが待ち望む複数の法案が議会にかけられるのだ。

「共和党政権下の下院議事運営委員会は、グッド・アイディアが潰されるような場所だった」と、マット・ゲイツ下院議員(共和党、フロリダ州選出)はローリングストーン誌に語った。「2019年に始まる第116回連邦議会では、いくつかの大麻に関する改革案が可決できると信じている。」

Translated by Smokva Tokyo

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