BLACKPINK、5万人を魅了した京セラドーム大阪公演の全貌

「SPECIAL FINAL IN KYOCERA DOME OSAKA」のステージに立ったBLACKPINK(Photo by PRESS)

2018年12月にフル・アルバム『BLACKPINK IN YOUR AREA』をリリースしたBLACKPINKが、クリスマスイブの12月24日に京セラドーム大阪で「BLACKPINK ARENA TOUR 2018」を締めくくる最終公演「SPECIAL FINAL IN KYOCERA DOME OSAKA」を開催。5万人の観客を動員し、海外女性グループ初の京セラドーム大阪公演&韓国女性グループ最速でのドーム公演という快挙を成し遂げた記念すべき一夜をレポートする。

7月の大阪城ホールを皮切りにスタートし、大阪・福岡・千葉と3都市7公演で7.5万人を動員した「BLACKPINK ARENA TOUR 2018」。今回の京セラドーム大阪公演は、その全日程がソールドアウトしたことを受けて急遽追加公演として発表されたものだ。昨年7月に日本武道館で行ったデビューショーケースでは、1.4万人の席数のところに約20万の応募が殺到したそうだし、やっと彼女たちを生で目撃できたというBLINK(BLACKPINKファンの愛称)も多かったに違いない。

現時点での集大成にして、ネクスト・フェーズへ

会場となった京セラドーム大阪周辺には、見渡す限りの人・人・人。物販ブースの長蛇の列は言うまでもなく、隣接したショッピングセンターの柱には本公演の巨大なポスターが貼られており、ファンの記念撮影スポットになっていた。22日と23日には、YGの先輩グループ=iKON(アイコン)も2デイズ公演を開催。K-POPファンにとっては夢のような3連休だったことだろう。女の子が思わず憧れてしまう存在「ガールクラッシュ」を象徴するBLACKPINKだけに女性客が目立ったが、中性的なルックスの男性や外国人も多く、そのファン層の厚さ(熱さ)にも感心した。

夏のツアーとは異なる注目ポイントが3つ。まずは、10月にUKの歌姫デュア・リパとのコラボ楽曲「Kiss and Make Up」が発表されたこと。次に、ラップ&ボーカル担当のJENNIEが鮮烈なシングル「SOLO」でソロ・デビューを飾ったこと。最後に、待望のフル・アルバム『BLACKPINK IN YOUR AREA』がリリースされたこと。お馴染みのナンバーをすべてコンパイルしたベスト盤的なアルバムだけに、EDMからダンスホール・レゲエ、ヒップホップ、R&Bまで飲み込んだBLACKPINKの音楽的引き出しの多さに改めて唸らせられたし、このドーム公演が現時点での集大成であることはもちろん、彼女たちの新章開幕を宣言する場として相応しいステージになることは約束されたも同然だった。

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公式グッズのペンライト(ピコピコハンマー型)が場内を眩しいピンク色に染め上げる中、悲鳴にも似たオーディエンスの絶叫と共に暗転。執拗なまでに聞き手を煽るブロステップ調のシンセ・サウンドと、BLACKPINKを象徴するスクエア(四角)のグラフィカルな映像に導かれて、花道の中央に設けられたステージから4人のシルエットが浮かび上がってくると、そのまま「DDU-DU DDU-DU」のイントロへ。YouTubeの「今年、世界で最も多く再生されたK-POP公式ミュージックビデオ」のランキングで1位を獲得した大ヒット曲で、「BLACKPINK!」のシャウトを合図にドカンと火薬の爆発音が響く演出には周囲のファンも総立ちだ。音源の洗練されたグルーヴとは裏腹に、暴力的でさえあるブーミーな低音とビルドアップが地面をも震わせるライブでの「化けっぷり」も凄まじいが、エスニックな旋律と息の合ったダンス、さらに小悪魔的なラップで魅了する「FOREVER YOUNG」(日本語バージョンは初披露)におけるコール&レスポンスの一体感も見事だった。

「メリークリスマス大阪!」とJENNIEが開口一番に告げたMCでは、メンバーそれぞれが流暢な日本語でオーディエンスを沸かせ、続いてアコースティック・ギターでアレンジした口笛ソング「WHISTLE」と、同じくアコギの物憂げなメロディーに乗せた《ラララ…》の合唱が胸を打つ名バラード「STAY」でクールダウンすると、目玉のソロ・コーナーに突入である。

Rolling Stone Japan 編集部

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