ローリングストーン誌が選ぶ「2018年ワーストムービー」トップ10

6位『MEGザ・モンスター


いつもなら、巨大なサメがジェイソン・ステイサムに襲いかかるのを、誰もがこぞって観たがるはず。だが、『MEGザ・モンスター』は、『シャークネード』のようなキャンプ脱出劇に甘んじるのを良しとせず、その分面白みを欠いてしまった。想像してみたまえ、南シナ海の底に沈んだ潜水艦の乗組員をメガロドンと呼ばれる全長75フィートのサメから救うべく、屈強なステイサム率いる救命ダイバーが仕掛けるあの手、この手を。結局、ザ・モンスターをしとめるのに使ったのは、メガ級の爆発に、お粗末な演技、お粗末な演出にお粗末な脚本、そして見るからに嘘くさいCG。しかも、サメのほうはなかなか姿を現さない上、出てきたと思ったらアッと言う間にお陀仏。なんてもったいない。
※日本公開は終了

5位『ジュラシック・ワールド/炎の王国


2015年に息を吹き返したシリーズの続編は、存在価値も刺激もゼロ。厚顔無恥なティラノザウルス級のぼったくり映画だ。このシリーズ最新作がなぜこうもチンケでうんざりするのかというと、ストーリーがこぢんまりしているから。億万長者の大邸宅の奥では、悪党どもが恐竜を兵器化し、最も高値で競り落としたテロリストに売り飛ばすのだが、群れをなすCGの恐竜と同様、観客も檻の中に閉じ込められた気分になる。クリス・プラットやブライス・ダラス・ハワードといった俳優たちは必死に駆け回り、なにかが大変なことが起きていると観客に思い込ませようとする。だが実際には、何も起きていないのだ。
※日本公開は終了

4位『Robin Hood(原題)』


イラク戦争を背景に、シャーウッドの森をミレニアル世代向けにアップデートしようなんて考えたのが大きな間違い。自動小銃の代わりに弓矢を携え(マジ!)、スラング満載の台詞が飛び交い、小児性愛者の神父が登場。タゴン・エガートンは若きロビン・フッドを演じ、血気盛んなオスカー俳優ジェイミー・フォックス演じるリトル・ジョンはイスラム教徒という設定、さらにレイプ魔まがいのノッティンガムのお代官が加わって、仕上げにフードプロセッサーのような編集を施せば、アクションシーンはカオスと化し、誰が、誰に、何をしているのか判別するのはもはや不可能。ラストには続編へのつなぎまで用意されている。マジですか。
※日本未公開

Translated by Akiko Kato

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