ローリングストーン誌が選ぶ「2018年ワーストムービー」トップ10

左から時計回りに:『ライフ・イットセルフ』、『ゴッティ』、『ヴェノム』、ローリングストーン誌が選ぶ2018年版ワーストムービーTop 10入り


9位『フィフティ・シェイズ・フリード


第3作にして最終話(という触れ込みになっている)で、ダコタ・ジョンソンとジェイミー・ドーナンは互いを鞭打ち、映画の歴代の濡れ場の中でも、もっともエロくない性的興奮に身もだえした。この2人は、殺菌消毒済みのSMが矛盾しているとは思わないのだろうか?ドーナン演じる億万長者のクリスチャン・グレイが、インターンから出版業界のトップに上り詰めたジョンソン演じるアナスタシア・スティールとゴールインして以来、2人は倦怠期に入ったようだが、観客もまたしかり。カップルの「アブないエッチ」がちっともアブなくなってしまったため、放置プレイ、拉致、殺人が新たに追加された。グレイ氏のレッドルームで行われるお仕置きはもはや、お金を払ってこの映画を観に来たマゾシストをじわりじわりと襲ったお仕置きには到底かなわない。
※日本では、一部の地域で公開中


8位『死霊館のシスター


がっぽり儲けた史上最恐の映画から恐怖の方程式を洗い出し、再利用したからといって、必ずしもホラーの傑作ができるわけではない。もっとも、絶叫ホラーのお決まりルールを列挙したこの映画を最後まで観る、という行為そのもが拷問ではあるが。行列に並んでまで観客が楽しみにしていたのは、『死霊館エンフィールド事件』に登場した邪悪な尼僧ヴァラク(ボニー・アーロンズ)が、人里離れたルーマニアの修道院に憑りついて、見習い修道女をかたっぱしから震え上がらせること。若い尼僧たちには幸運なことに、恐怖のカケラもないまねっこ作品はバチあたりなほどに、ちっとも震撼させることができなかった。期待していたおどろおどろしさを求めるファンの祈りは無残にも聞き入れられずじまい。修道院の看板にはこう書いてある。「神はここで息途絶えた」。まさに言い得て妙。
※日本は、現在公開中

7位『レッド・スパロウ


一体全体、ジェニファー・ローレンスに何が起きたのか?始まりは『パッセンジャーズ』、次は『マザー!』、そして今度は、サディスティックなお色気ムンムンのスパイもの。『ハンガー・ゲーム』のフランシス・ローレンス監督作だ。ジェニファー演じるボリショイ・バレエ団のプリマドンナが、意外にもスパイだった、という設定だが、ブロンドのウィッグにボルシチよりも濃いロシア風アクセントで身を固めたローレンス演じるスパロウは、極秘機密を手に入れるためにターゲットと寝ることに憤慨する(「あなたは私を売春養成所に入れたのよ」と、自分をスパイの道に引き入れた不気味な叔父に向かって言う。この映画一番のキメ台詞)。どこかトンチンカンで、間が抜けている。誰か、オスカー女優を救いたまえ。
※日本公開終了

Translated by Akiko Kato

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