ソニー、NYにDIYレコーディングスタジオをオープン「テクノロジーを通して音楽を身近に」

NYにオープンしたテクノロジーと音楽の融合が体験できるソニーのポップアップスペース「Lost In Music」(Rob Kim, Getty Images for Sony)

テクノロジーと音楽の融合が体験できるソニーのポップアップスペース「Lost In Music」が、2018年11月にニューヨークにオープンした。没入かつ参加型のスタジオ体験を提供するソニーの最新プロジェクトとは?

今年の冬、ソニーはニューヨーク市のソーホーにあるマルベリー・ストリートに出店した。出店とはいっても、オープンしたのは店舗ではなく、ポップアップコンサート会場だ。そこは訪れる人に「多次元的オーディオテクノロジー」を提供することで、オリジナル曲の作曲を無料で楽しんでもらう没入型レコーディングスタジオの役割も兼ねている。

ソニーがブランドキャンペーンの一環として行なっている「Lost In Music」の第3弾となった今回、大手音楽テクノロジー企業のソニーは、バーチャルリアリティ体験の場として実際に多目的コンセプトスペースを立ち上げることで、過去の2つのプロジェクトとは異なる企画を持ってきた。会場は2019年2月10日まで一般に公開される。小売店並みの広さの会場は、定期的にアーティストインタビューのビデオシリーズを配信したり、週に一度のライブコンサートを開催したりする。そのラインナップには、ザラ・ラーソン、A$AP Ferg(エイサップ・ファーグ)、トーヴ・スティルケ、スネイクヒップスなどのアーティストが名を連ねている。しかし、もっとも興味深いのは、参加型の作曲体験だ。訪れる人は室内を巡回しながらヴォーカルブース、インタラクティブ ダンスフロア シークエンサー、通り抜けられる球状ドラムをはじめとする様々な機能を使って鼓動とシンクロした自分だけの楽曲を作る。ローリングストーン誌に対して行われた実演会にて、この空間をデザインしたソニーのエンジニアたちは、プロジェクトのアイディアがまとまったのは数カ月前だった、と語った。彼らの目的は、身体を可能な限り使って人々に作曲プロセスを体験してもらうことだ。

ポップアップのDIYスタジオはより大きなトレンドを象徴するものでもある。かつてないほど音楽が安く、身近にある現在、企業やアーティストは音楽ファンの体験に特別な側面を与えようと、身体的な体験を含めて、あらゆる手段を講じてきた。「訪れるゲストがこの空間で音楽を創造する存在になってほしかったのです」ソニーのエンターテイメントパートナーシップ部門のシニアマネージャーを務めるミキ・アナン氏は言った。「私たちが最優先したことは、テクノロジーを通して音楽ファンに音楽とのより深い結びつきを提供することでした」今回の空間の誕生とその理由について、アナン氏がローリングストーン誌に語ってくれた。

Translated by Shoko Natori

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