ソニー、NYにDIYレコーディングスタジオをオープン「テクノロジーを通して音楽を身近に」

ー「Lost In Music」の元となるアイディアはどのようにしてまとまっていったのですか? インスピレーション源について教えてください。

「Lost In Music」のアイディアがまとまったのは2017年のことです。その頃、私たちはソニーのテクノロジーとソニーが抱えるアーティストの力を利用して、唯一無二の体験を生み出す方法を探していたのです。私たちは、これまで体験したことがないようなものを音楽ファンに届けたかったんです。

2017年に私たちは、ザ・チェインスモーカーズと一緒に生演奏とバーチャルリアリティ(VR)を組み合わせて、新しい没入型体験を制作しました。さらには、ユーザーが体験するごとに違う道を選ぶことができる、VRミュージックビデオも発表しました。2018年のはじめに、ソニーはカリードをはじめとする様々なアーティストのコンサートイベントを開催しました。会場に入る際、参加者はソニーの空間オーディオテクノロジーを採用した特別なトンネルを通るのです。その他にも、カリードとの別のコラボレーションでもソニー・インタラクティブエンタテイメント(SIE)が開発したVRプロジェクションマッピングテクノロジーを使ったVRミュージックビデオを制作しました。

キャンペーンの第3弾である今回は、ニューヨークにポップアップスペースを立ち上げました。訪れた人は鼓動、動き、声によって自分だけの楽曲を作ることができます。ソニー独自のインタラクションプロセスを通して、訪れるゲストがこの空間で音楽を創造する存在になってほしかったのです。それ以外にも、ソニーの多次元的オーディオテクノロジーを使って、ゲストはアーティストの楽曲を視聴することもできます。このテクノロジーは、すべての方向から聴く人を音楽で取り囲むのです。ソニーが実施してきたアクティベーションを通して私たちが最優先したことは、テクノロジーを通して音楽ファンに音楽とのより深い結びつきを提供することでした。

ー今回のプロジェクトでは、概念化と実行のどちらが難しかったですか?

一番難しかったのは、それぞれのキャンペーンごとに特別な音楽体験を発案することでした。毎年、私たちは様々なソニーグループやクリエイティブエージェンシーの人々とともに、ソニーのテクノロジーを市場のトレンドや活性化に合わせて活用する最善の方法、本当に人々の心に響くものは何かについて議論を重ねました。第3弾では、ゲスト自らがクリエイター気分を味わえる体験を提供したいと思いました。それがこのような作曲体験へとつながったのです。

ー空間の広さはどのようにして決めたのですか? アーティストと観客が親しい距離を保ちながらも最大人数を収容できる空間を求めていたのですか?

ちょうどいい雰囲気と活発なポップアップスペースに適した人の流れがある場所を最優先しました。実際、ファンの方々にはアーティストとの距離が近い親密な雰囲気のコンサート体験を提供したかったので、マルベリー・ストリート201番は理想的だと思ったんです。

ー「Lost In Music」は会場、インタラクティブスペース、それとも何でしょう? 今後もソニーからこうした取り組みは期待できそうですか?

私たちにとって「Lost In Music」は体験です。それは、ソニーのテクノロジー、独創力、アーティストの才能をはじめとする、ソニーの唯一無二かつ多彩な力を披露する場です。ポップアップ体験は来年の2月10日には終了しますが、今後も才能あふれるアーティストとともにソニーの物語を綴っていきたいと思っています。


Translated by Shoko Natori

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