死亡者も…同性愛者の間でトレンドになっている「パンピング」の危険性

2017年11月に死亡したピーター・ドヴァック



「Grommr」という出会い系アプリの登場によってゲイナー・コミュニティの人気が高まる以前は、ゲイ男性が男性自身も含む身体の大きさを誇示でき、それが称賛される場所はほとんどなかった。しかし、このGrommrというサイトは、「大きいことは良いことだと信じる男性、子どもの頃にシャツの下にクッションを入れていた男性、スーパーで偶然見かけた太鼓腹の男性をじっと見てしまう男性のためのサイト」という位置づけがなされたのである。

ドヴァックが自分の身体の大きさに対する安堵を感じたのがこのサイトだ。そして、どんどん大きくなる肉体を好むネット上のファンを獲得したのもここである。ドヴァックの肉体の巨大化をパートナーだったウォルトマンは「怪物化」と呼んだ。

「彼が摂取するステロイドの量が増えたので、当然、彼の身体は大きく強靭になったが、彼がその状態に満足することは絶対になかった」とウォルトマン。そして、「ジムを出ると彼の気分は最悪で、思い通りに大きくなれないともがいていた。だから、僕はある時点で身体を鍛えることを止めて、彼が実際に大きくなっていることを自覚してもらおうとした」と続けた。

ウォルトマンやその他の関係者の話によると、ドヴァックはオンラインである人物に連絡を取って知り合った。それはディラン・ハファーテペンというオンラインで人気のあったゲイナーで、ドヴァックは彼から不法な施術を行う場所を教えてもらったのである。ただ、ドヴァックが向かった先は闇クリニックでも医師でもなかった。

「その男は工場で使用するレベルのシリコンを取り引きする非合法マーケットに知り合いがいるってだけだった」

これはよくあることだ。

「違法というだけでなく、明らかに安全性に問題があり、施術者も免許を持った医師ではないし、当然、外科手術を行える認可も受けていない」と、全米整形外科医師協会の前会長マルコム・ロス医師が、ナショナル・パブリック・ラジオ出演時にトランスジェンダーのパンピング・パーティに関してたずねられて、こう答えたのだった。

肉体に注入されたシリコンは血管を通って肺に入り、これが死を引き起こす原因となり得る。

Translated by Miki Nakayama

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