モトリー・クルー自伝映画、来春初公開が決定「こだわりようはハンパない」

モトリー・クルーの映画『The Dirt(原題)』が来春初公開される(Photo by Larry Hulst/Michael Ochs Archives/Getty Images)

撮影不可能と言われていたモトリー・クルーの自伝映画『The Dirt(原題)』が来春Netflixで初公開することが発表された。

撮影不可能と思われていたモトリー・クルーの自叙伝『the dirt モトリークルー自伝』(シンコーミュージック刊)が、ついに自伝映画となって来春Netflixで公開される。バンドのフロントマン、ヴィンス・ニールが感嘆符連発で興奮気味にこのニュースを次のように投稿した。「うわー!!! 今、Netflixのオフィスを出たばかりだ。ついさっき、映画『The Dirt(原題)』を見終わった!! マジで最高だったぜ!! お前らにも早く見せたい! 3月22日公開だ!! イェーイ!!!」 Netflixに確認したところ、ローリンストーン誌にその日付で間違いないという返答があった。

モトリーは2001年にニール・ストラウスと共著で『the dirt モトリクルー自伝』を発表した。この自伝には、明らかに事実と思われる大胆でみだらな話がふんだんに盛り込まれており、ドラッグ、アルコール、グルーピーが登場するシーンが随所に散りばめられている。そんな生活の中、80年代を何とか生き延びたモトリー・クルーは90年代になると商業的な成功とは無縁になってしまった。この自叙伝の映画化は2006年から進められていて、もともとはアメリカで大人気だったコメディードラマ『となりのサインフェルド』の脚本家ラリー・チャールズが監督としてメガホンをとる予定だった。しかし2013年に映画製作者ジェフ・トレメイン(『ジャッカス/クソジジイのアメリカ横断チン道中』など、ジャッカス・シリーズを手がける)が契約書にサインし、2018年初めから映画撮影の指揮を取り、バンドがプロデュースを務めた。

キャストは、トミー・リーを演じるのがラッパーのマシン・ガン・ケリー、ニッキー・シックスを演じるのがダグラス・ブース(『高慢と偏見とゾンビ』のビングリー役)、ミック・マーズを演じるのがイワン・リオン(『ゲーム・オブ・スローン』のラムジー・ボルトン役)、ヴィンス・ニールを演じるのがダニエル・ウェバー(『11/22/63』のリー・ハーヴェイ・オズワルド役)となっている。また、この映画にはオジー・オズボーン、ヘザー・ロックレア、バンドのマネージャーだったドック・マクギーが描かれたシーンもあるという。

2015年、モトリー・クルーがファイナルツアーの真っ最中にローリングストーン誌が行ったインタビューで、トミー・リーは映画がどんなものになるかを少しだけ教えてくれた。「ニッキーと俺は役者の本読みに参加したけど、マジでシュールだったぜ」とリー。「特に映画のオープニングがあんなふうだから、あのオープニングを見た人は『おいおい、これの始まり方って、マジでヤバくないか?』って思うはずだ。あれはトリップした状態だったんだよ。(監督の)ジェフ・トレメインの構想は……可能な限りリアルな映像にすることだ。彼は本当に細かいところまでこだわっている。彼のこだわりようは、それこそ80年代に街で見かけた車、電話や照明なんかを実際に使っている部分に出ているよ。服装だってそうだ。みんな、80年代にタイムスリップした気分になるくらい、ジェフのこだわりようはハンパない。あと、主観ショット満載で、トリップ中のヴィンスやニッキーの頭の中に入る感じだ」と。

Translated by Miki Nakayama

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