レオナルド・ディカプリオが出演する映画ベスト27

レオナルド・ディカプリオのキャリアで印象的な27作品を紹介(Illustration by Ryan Casey)



12:『ザ・ビーチ』(2000年)



アレックス・ガーランドのスリラー小説にもとづいたダニー・ボイル監督の『ザ・ビーチ』は、最後の部分で脱線するまでは東南アジアの人里離れた島に定住した少数の居留者を通し、現代特有の不安を描写している。高度に技術化された世界で欧米人旅行者やバックパッカーの国外在住者が楽園を探すなか、ディカプリオが生死をかけた生き残りの冒険へと導く。『タイタニック』でスーパースターになったディカプリオが『タイタニック』後に初めて出演した作品として大いに期待されたものの、公開後はそれほど高い評価を得なかった。そうは言っても、見直す価値のある作品だ。

11:『シャッターアイランド』(2010年)



マーティン・スコセッシ監督とディカプリオという組み合わせは常に人々の興味を掻き立ててきた。そしてノワール風ミステリーと呼ぶにふさわしい本作は、二人が手がけたなかでももっとも不気味な作品だ――それだけでなく、ディカプリオがここまで無防備になったのも、本作が初めてだ。本作でディカプリオは、不気味な孤島の精神科病院の患者の不可解な逃亡を調査するために訪れる連邦保安官を演じている。事件を調査するにつれ、自身の精神さえも疑わしくなる。ここでディカプリオは映画の語り手であると同時に物語が進行するにつれて自身のキャラクターを壊さなければいけない。こうした不確かさをはらみながらも観客を引き込めるのは、ディカプリオが本当に偉大な俳優である証拠だ。

10:『ボーイズ・ライフ』(1993年)



トバイアス・ウルフの自伝的作品を映画化した本作は、ディカプリオの初期の主演作の一つだ。エレン・バーキン扮する、問題を抱えるシングルマザーの優しい息子トビーを演じた。一見立派だが、支配的で暴力的なロバート・デ・ニーロと暮らしはじめると、思春期の息子と未来の継父との間に争いが勃発する。示唆に富む感動作『ボーイズ・ライフ』を通してバーキンとディカプリオ親子の力強い絆が描かれている。一人の繊細な若者へと成長するにつれてディカプリオの演技は深みを増す。

9:『ウルフ・オブ・ウォール・ストリート』(2013年)



マーティン・スコセッシ監督の最高傑作とは呼べないにせよ、『ウルフ・オブ・ウォール・ストリート』でディカプリオは近年最高の演技を見せている。実在の株式ブローカー、そして金融業界のぺてん師とも呼ばれたジョーダン・ベルフォートを演じている。スコセッシ監督は近年フィクション大作からメジャーなミュージカル・ドキュメンタリーを行ったり来たりしているが、不思議なことに、本作はその両方の特長を併せ持っている。ベルフォートは、熱心な宣教師のようなスピーチで従業員に訴えかけたことで有名な人物だが、本作でスコセッシ監督はただカメラを回してディカプリオが熱弁を振るう様子を撮影している。まさにウォール街のミック・ジャガーだ。

8:『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』(2008年)



アメリカ郊外の絶望と夢の挫折をアメリカ風に描いたリチャード・イェーツの名作の映画化である本作で、ディカプリオと『タイタニック』のパートナー、ケイト・ウィンスレットが再び共演を果たした。最初に映画化された前作と本作はかなり違っている。前作が二人の若者が冒険を求めて人生に恋い焦がれる、ゴテゴテに飾り立てられたメロドラマであるのに対し、本作は二人の大人が現在の悲惨な状況を前に、それがかつて夢見た世界ではないことをゆっくりと自覚していく、胸が苦しくなるドラマだ。幻滅という負のスパイラルに取り込まれた男を演じるディカプリオもすばらしい。自分は何者にもなれないという事実をゆっくりと受け入れる様子が描かれている。

7:『ジャンゴ 繋がれざる者』(2012年)



奴隷所有者のカルビン・キャンディを演じたディカプリオは西部劇、搾取、復讐がテーマのクエンティン・タランティーノ監督の問題作で頭のおかしな卑劣漢という主要な人物になりきった。ディカプリオはこの哀れな妄想家に一風変わった愛想のよさを与えることで、傑出した演技を披露した。奴隷を支配し、奴隷同士で戦わせ、フランスに奇妙な愛着心を持つこの人物の正体は、残忍な精神障害者なのだ。それでもあまりにカリスマ的な魅力を持っているので――ここからはネタバレ注意――物語から退場してしまうと、作品全体から気が抜けるようになってしまう。正直なところ、キャリアのハイライトとも呼べる本作でディカプリオはアカデミー賞を受賞するべきだった。

Translated by Shoko Natori

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