故スタン・リーの生み出した必読コミック15選

スパイダーマンの生みの親、スタン・リー。2004年6月18日、カリフォルニア州ビバリーヒルズのオフィスにて。(Photo by Vince Bucci/Getty Images)



3:ファンタスティック・フォー 第5号(1962年7月)



あらゆるスーパーヒーロー(や、仲違いするスーパーヒーローのグループ)には、ライバルが必須だ。『ファンタスティック・フォー』第5号でリーとカービーは、伝説の超悪役を登場させた。ヴィクター・フォン・ドゥームは、リード・“ミスター・ファンタスティック”・リチャーズのかつてのクラスメートで、爆風で醜い外見になってしまった。彼はリベットを打ったメタルマスクと鎧を自作(カービーはマントをまとった死神をモデルにして描いたと思われる)。ヴィクター・フォン・ドゥームは、マーベル・ユニバースの多くのキャラクターたちの仲間入りをした。しかし彼の生みの親は、“ヴォン・ドゥーム”の名前を取り除かなければならないと考えていた。「私は彼を悪役だと思ったことはない」とリーは2016年に認めている。「世界を征服したいと思うことは犯罪ではない。たぶん彼は、世界征服を目指してもっと上手くやろうとしているのだろう」

4:アメイジング・ファンタジー 第15号(1962年8月)



リーには、ティーンエイジャーのスーパーヒーローの構想があった。コミックの読者は若い世代が多く、彼らは仲間以外に共感する誰かを求めていた。リーは自分が生み出すスーパーヒーローを、“実際に存在するドジなティーンエイジャー”にしたいと思っていた。迷いながら危なっかしい感じで、少し間抜けで格好悪く、時折周囲と歩調を合わせられないような、いわゆる負け組だ。リーの少年時代のお気に入りで、昔の大衆紙に登場したスパイダーというキャラクターがいた。彼はそのキャラクターも取り込んだ。懐疑的だったリーのパブリッシャーも、リーが傑作選集の最終号用に温めておいたアイデアを進めさせた。そうしてリーとアーティストのスティーヴ・ディッコは、フレンドリーな隣人キャラクターのスパイダーマンを作り出し、ここから歴史が始まった。悩み多き高校生のピーター・パーカーは、放射能を帯びたクモに噛まれたことをきっかけに、自力で壁をよじ登ることができるようになったと同時に、大きな能力を持つことには大きな責任が伴うことを学んだ。ピーター・パーカーの登場した第15号はキオスクで爆発的に売れ、間もなくスパイダーマニアが生まれた。その後スパイダーマンを主人公としたシリーズが制作され、ポップカルチャーを象徴する存在になった。「彼の力が我々よりも大きいとすれば、彼の抱える問題もまた大きいのだ」とリーは言う。「彼も我々と同じ人間なのだ」

Translated by Smokva Tokyo

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