SILENT SIRENの本質が「ロック」にある理由

新曲「Go Way!」をリリースしたSILENT SIREN

昨年末にリリースされたアルバム『GIRLS POWER』を受けて行われたSILENT SIRENの全国ツアーは、小箱のライブハウスを中心に回る原点回帰とも言える内容だった。

さらに今年は、多くの夏フェスやイベントにも出演し、サイサイの本質がロックファンにも少しずつ知られてきているような印象がある。今回のインタビューでは、11月14日にリリースされた新曲「Go Way!」の制作秘話も聞きつつ、2018年の活動を通じて成長を続けるSILENT SIREN「今」に迫った。

ーまずは、昨年末にリリースしたアルバム『GIRLS POWER』から振り返ってもらいたいんですが、僕はバンドとしての見せ方が変わった作品だと思っています。自分たちとしてはいかがですか?

すぅ(Vo, Gt):『GIRLS POWER』は去年のツアーと同時進行でレコーディングをしていて、ジャケットとか色々含めてスケジュールがけっこうかつかつで大変だったんですけど、「“Girls will be Bears” TOUR」を通じてアルバムの楽曲が育った感じがすると言うか、レコーディングではまだ気づけていなかった曲のパワーを感じることができました。

ーキツいスケジュールで作った作品だったから、どういう内容になったのか把握する間もなくツアーに突入していったんですね。今話にも出た『GIRLS POWER』を受けてのツアー、「天下一品 presents SILENT SIREN LIVE TOUR 2018 ~“Girls will be Bears” TOUR~」は、ライブハウスツアーだったこともあってか、泥臭くむき出しのライブがすごくよかったです。

ゆかるん(Key):ライブハウスツアーは久々だったので、それが一周回って新鮮だったのと、ライブハウスだと演出が限られるし、ホールでやるときみたいな大きい装置もなかった分、演奏の力が試されましたね。お客さんとの距離もめちゃくちゃ近いし、原点に戻った、みたいな。『GIRLS POWER』の曲もどんどん成長していったし、ツアー初日から後半に向かっていくにつれて、演奏中のお客さんの反応が目に見えて変わっていくのを強く感じました。それは自分たちが変わったせいもあるのかもしれないですけど。

ー大きな演出がない、イコール自分たちの人間力がいつも以上に試されるツアーだったというのは確かにありますね。ひなんちゅさんはどうですか?

ひなんちゅ(Dr):今回、ツアーリーダーをやらせてもらって、「どうやったら人が来たいと思うライブになるかな」ということをすごく考えました。元々、私たちはライブハウスでライブをしてたし、スカスカなライブを何回も経験してる分、ソールドアウトできたときはすごくうれしかったです。

ーわかります。

ひなんちゅ:私は昔からソールドアウトにすごくこだわりを持っていて、そのキャパ以上の人が見たいと思ってくれるぐらいじゃないとツアーを回る意味がないんじゃないかとまで思ってるので、今回はこれまで以上に真剣に考えて、みんなで告知しようとか、このキャパに対してまだこれしか売れてないらしいとか、そういう意見や情報の交換をメンバーとしょっちゅうしてました。演奏に関しては、会場が大きくても小さくてもやることは一緒だと私は思ってるので、いつもと変わったところはないですね。

ーチケットの売れ枚数までこまめにチェックしていたとは。精神衛生上よくなさそうな気もしますけど。

ひなんちゅ:確かによくはないけど、「なんで人が来ないんだろう」って考えることで答えが見つかることもあるので。例えば、名古屋のチケットはラジオのレギュラーをやってるから売れてるのかなとか。

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