ジューダス・プリーストの元ギタリストが語るヘヴィメタル黎明期

著書『Heavy Duty: Days and Nights in Judas Priest』を刊行したK.K.ダウニング(Photo by Paul Natkin/Getty Images)



ーサバスやツェッペリンとは対照的に、ジューダス・プリーストは「ヘヴィメタル」という言葉を積極的に用いています。その理由は?

どっかの誰かがバンドのことをそう呼んで、俺にはしっくり来たんだ。俺たちがやってた音楽は紛れもなくヘヴィメタルだったと思うけど、仮にそうじゃなかったとしても、その言葉自体がバンドのイメージにぴったりだった。『ブリティッシュ・スティール』が出た頃には、誰もがスタッズの入った革ジャンを着てた。あのアルバムのジャケットで手にしてるカミソリの刃も含めて、ヘヴィメタルっていう言葉は俺たちのユニークさをうまく捉えていたんだ。



ーあなたは著書で、黒のレザーを基調とするルックを考案したのは自分だと主張されています。そのインスピレーションはどこから?

さあね。俺は当初からファッションにはこだわってたんだ。とにかく黒が好きで、最初は冒険ものに出てくる勇者っぽい恰好をしてた。バーミンガムにBirmingham Reparatory Theatreってところがあるんだけど、そこの地下に演劇用の衣装を大量に保管してるスペースがあったんだ。その衣装がレンタルできるって知って、ロブと俺はそこに通うようになった。当時の俺たちが着てたコートやブーツは、全部そこでレンタルした舞台用の衣装だったってわけさ。借りたまま返さなかったせいで、出禁になっちゃったけどな(笑)。気に入ったから返したくなかったんだよ。バンドでそれなりに稼げるようになってからは、衣装をオーダーメイドするようになった。一点ずつっていう、ケチな注文の仕方だったけど(笑)

ーバンドの他のメンバーは、あなたの提案をすんなりと受け入れましたか?

メンバーの中には、自分が発案者だって主張してるやつもいるけどね。まず俺はロブを仲間に引き入れることにした。俺たちが通ってたロンドンにあるレザーショップにはゲイの店員が何人かいたんだけど、ロブは彼らにフィッティングしてもらってうれしそうだったよ(笑)。ロンドンじゃ当時からゲイの間でレザーが流行ってたから、ロブを説得するのは簡単だった。でも彼が乗り気になったのはそういう理由だけじゃなくて、スタッズの付いた革ジャンをメタル風に着こなすっていうことに面白みを感じてたからだ。結局彼は衣装を自分でデザインするようになって、鞭やらキャップやらを特注したりしてた。自分がゲイだってことを隠そうとはしなかったロブは、メタル版グラディエーターみたいな恰好をするようになった。それ以来ずっと、彼は自分のスタイルを磨き続けてるんだよ。

Translated by Masaaki Yoshida

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