米ポルノ女優によるトランプ訴訟問題から見る「女性蔑視」のメカニズム

そして大統領選挙中のツイートには、(明らかにモニカ・ルインスキーを暗に引き合いに出して)ヒラリー・クリントンが自分の夫を「満足させられない」なら、アメリカを満足させることなど無理だと書いていた。

ダニエルズの一方的な申し立てとはいえ、トランプとダニエルズのセックス・スキャンダルを見ると、トランプはセクシーな身体の女性には節操なく声をかけて、その女性から望み通りの反応を得られないと「お前は醜い」と騒ぎ立てるタイプに見える。つまり、女性を褒めちぎった後に奈落に突き落とす戦法の対象は常に「外見」というわけだ。

「女性蔑視者の原理上、彼らは全女性を憎んでいるわけでない。ただ、彼らが『女性はこうあるべき、こう考えるべき』と思い込んでいる信念に合致しない女性と遭遇したとき、彼らはその女性を憎む」と、前出のブロガードが言う。

「女性蔑視者の多くが考える『女性のあるべき姿』というのが、彼女たちの外見、セックスの能力、妻や母としてのポテンシャルを向上させる要因と彼らは信じているため、彼らが攻撃に出るときにその矛先がこの3点に集中することになる」

トランプの祝いのツイートに対してダニエルズは、「自身の無能さ、女性嫌悪、自制心の欠如」をトランプが如実に表したと反応し、「私が馬なら、彼は獣姦の好みがあるってことね」と嫌味も忘れなかった。

Translated by Miki Nakayama

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