BTS全米ツアー最終日レポート、会場に集ったファンのリアルな「声」

2018年に大躍進したK-POPグループ、BTS(防弾少年団)。米国現地時間6日に全米ツアー最終公演を行った。(Photo by Big Hit Entertainment)



BTSの楽曲の多くは大部分が韓国語で歌われているが、ファンはまったく気にしていないようだ。「YouTubeで韓国語の歌詞も調べられるし、英語で読むこともできるから、勉強にもなるわ」とディミトリア。部分的な言葉の壁が、音楽的魅力にさらに拍車をかけているのかもしれない。「歌詞を見るまではちんぷんかんぷん」というのは、同じくニュージャージー出身、18歳のニヴェーディタ。「歌詞を見て、その背景にある感情が理解できるの」(彼女もまたJIMIN一派の1人。「もうメロメロ!」)

ファンにとって、BTSは自己受容の源でもある。18歳のエミリーは、大学進学のためテキサスからボストンへ移ってきたばかり。「すごく気分が落ち込んでた。とくに私は有色人種で、白人ばかりの土地にいたから」。彼女は、メキシコ人やメキシコ系アメリカ人に対するトランプ大統領の攻撃的なスピーチを引き合いに出した。「メキシコ人だから、あのスピーチのせいで私自身がよく分からなくなったの」とエミリーは続けた。「でも(BTSの)メッセージは素敵よ。きっと私も価値ある人間なんだって」

これらすべてを考慮すれば、シティ・フィールドの駐車場で1週間も泊まり込みするファンがいたこともうなずける。ビアンカも、友達と一緒に木曜日にやってきて、泊まり込みに参加した。コンサート当日の朝、彼女らは朝4時に移動して、ファン垂涎の入場ブレスレットを手にするため行列に並んだ。長時間並んだかいがあって、ステージに近い場所を確保できた。開場は午後4時。コンサートが始まる7時ごろには、ビアンカの3人の友人は意識がもうろうとしていたという。

コンサートそのものは、これでもかといわんばかりにチャーミング。さながらBTSと観客の長く、たわいもない愛の語らいといったところだ。メンバーたちがコケティッシュなルックスで登場すると大歓声! それからひと呼吸おいた後、さらに大きな歓声! 全米ツアーを締めくくるスタジアム・コンサートの意味をかみしめるかのように、JIMINがシャウトすると、観客の熱気も大爆発。メンバーの1人がシャツをたくし上げ、ほんのつかの間肌を見せるだけで、クイーンズは大いに沸いた。



BTSは、メンバー勢ぞろいでヒット曲を連発。リミックス版ではニッキー・ミナージュが参加したラップナンバーの「IDOL」、そして「Fake Love」ではエモラップでは珍しく、コール&レスポンスが怒涛のように鳴り響いた。スティーブ・アオキがリミックスを手掛けた「Mic Drop」は、凛とした小気味よいヒップホップ。バックトラックが心地よいポップソング「DNA」、トラップとトランスを融合した激しい「I Need U」、自己肯定への長い道のりを歌った「I’m Fine」。7人全員がステージに揃うとき、彼らは隊列を組んだかと思うと、たちまち四方へ飛び散って、ニーヨやミッシー・エリオットのビデオで何度も繰り返されてきた定番の動きをもとに、思い思いに踊り出す。

Translated by Akiko Kato

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