テイラー・スウィフトの民主党支持表明、共和党支持者と白人ナショナリストが怒り心頭

レピュテーション・スタジアム・ツアー中のテイラー・スウィフト(2018年) (Photo by Gareth Cattermole/TAS18/Getty Images for TAS)

これまで政治には積極的に関与してこなかったテイラー・スウィフト。ポップスターという地位を利用して、テネシー州の上院議員候補である民主党のフィル・ブレーデセンとジム・クーパーの支持を表明。本件を受けて、トランプ大統領を含む有力共和党議員やネット上の匿名白人ナショナリストたちが各々の怒りや失望を発表。

米国によるイラク侵攻を批判したディクシー・チックスが放送電波上から追いやられてから3年後、テイラー・スウィフトはカントリーミュージックの世界でキャリアをスタートさせた。彼女はこれまで常に、自分の発言が政治的にならないよう気を配ってきた。2018年10月7日、スウィフトは自身のインスタグラムへの投稿の中で、同年11月に行われるテネシー州の上院議員選挙において、2人の民主党候補を支持することを表明した。ひとりはテネシー州元知事から上院議員候補となったフィル・ブレーデセンで、もうひとりは、ナッシュビルを地盤とする下院議員のジム・クーパーだ。

「これまで私は、自分自身の政治的意見を明らかにするのを避けてきました。でもこの2年の間、私の人生やこの世界にもいろいろあり、今では私の考え方も変わったのです」とスウィフトは投稿した。「私は、この国の誰もが平等に持つ人権を守る立場の候補者を支持してきました。これからもそのスタンスは変えません。私はLGBTQの権利を支持し、性的指向や性別に対するいかなる差別も“間違っている”と信じています。この国に広まり浸透してしまっている有色人種に対する人種差別は、恐ろしく不快なことだと思います」

彼女は、ポップスターという地位を利用してブレーデセン支持を表明しただけではない。ブレーデセンの対立候補で、トランプ大統領が支持するマーシャ・ブラックバーン下院議員を強く批判したのだ。ブラックバーン候補が、リリー・レッドベター公正賃金法案や女性に対する暴力防止法の再延長に反対票を投じたことや、同性愛者を否定する立場を取っていることに、スウィフトは反発している。「ブラックバーン候補は、店や会社がゲイのカップルを拒否する権利を持つ、と信じています。さらに、ゲイに結婚する権利を持たせるべきでないと思っているのです。彼女の主張は私の“テネシー魂”に反します」とスウィフトは書いている。

有力共和党議員やネット上の匿名白人ナショナリストは、がっかりしている。

全米共和党上院委員会は2018年10月8日、「大富豪ポップスターのテイラー・スウィフトが豪邸から出てきて、懸命に働くテネシーの人々に対し、フィル・ブレーデセンへの投票を呼びかけている」とのコメントを出した。

Translated by Smokva Tokyo

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