追悼・マック・ミラー|2016年ローリングストーン誌インタビュー全文掲載

ー世間から注目される交際をしていく中で、自分なりのルールなどはありますか? どんなところに気を付けていますか?

とくに何もしてないよ。現実の社会に生きてるだけ。そうだね、あまり気にしてない。他人のいうことをあまり気にしたことがないんだ。俺たちの関係には関係ないこと。みんなそれぞれ生きている。それぞれの人生を生きているんだよ。俺や彼女の生き方を阻むものは何もない。誰が何を言おうともね。

ーキャリアにおいて、自分が成功したと感じるのはどんな時ですか? あなたの場合、批評家の意見はまるきり気にしていないようですし、周りの人々の意見にも左右されませんが、これから10年、20年のうちに、自分のキャリアを振り返った時にどう自己評価するのでしょう?

つねに上を目指しているかどうか。それが自分の目標だからね。もし俺が上を目指すことを辞めたら、その時は大問題だ。ただひたすら自分を奮い立たせて、自分は他に何ができるか挑み続ける。それが俺の目標だ。まだ誰も知らないサウンドがいっぱいあるからね。それらを探し続けて、自分に何ができるか、どうすればもっと音楽的に成長できるか、突き詰めていきたい。

ーいろんな楽器を演奏できますよね。その才能はどのぐらい頻繁に活用していますか? それとも、出し惜しみしている?

いやいや、ちゃんと活用しているよ。音作りのプロセスでね。楽器を弾けることはアレンジメントを考えるのに役に立ってるし、そのおかげで音楽を多角的にとらえることができたり、サウンドをまとめることができる。演奏自体もけっこうしてるよ。かなりの時間。セラピー代わりにもなるし。弾きたくて弾いてるという感じかな。

ーThundercatと一緒に演奏する時、どんなものを作っているんですか?

そうだな、俺たちはただ即興でジャムってるだけ。たくさんレコーディングしてるから、リリースするかどうか分からないけど、言ってみれば親友と会話するみたいな感じなんだ。時間をかけて、気晴らしに演奏して、レコーディングしてる。Thudercatがベースを演奏してるのを間近で見ると、音楽やってて本当に良かったと思うね。彼に目が釘付けだよ、彼はマジ上手いんだ。

ー2011年の曲「Donald Trump」は、あなたの作品の中でも1、2を争う曲です。曲を作っていたときはどんなことを考えていたんですか?

子どものとき、トランプは金の代名詞みたいな存在だった。今じゃ「とんでもない!」の象徴。この曲は今でも演奏してるよ。すごくノリもいいし、ショウではめちゃウケがいいんだ。ちょっとアレンジを変えてるけどね。冒頭で「Fuck Donald Trump」って始めたり。決して彼を称える歌じゃないよ。

ーマリア・オバマがこの曲に合わせて踊る映像がロラパルーザで上映され、物議を呼びましたね。

そうだね。あれはめちゃくちゃヤバかったな! 彼女も人間だし、1人の若者として、音楽を聴いて楽しく過ごしてただけだよ。俺はといえば、彼女がステージ横にいるのをみて舞い上がっちゃった。物議なんてくそくらえ、バカらしい。だから?って感じ。躍らせてやれよ! みんな好きに踊ればいいさ。

ーあなたはユダヤ系ですよね。今日はユダヤ教の贖罪の日ですが、悔い改めることはありますか?

ああ、そうか。あたりまえだろ! みんなあるだろ? もし罪を償うなら、今年は周りのみんなに100%正直でいることにするよ。

ードレイクはどうでしょうね? それとも彼は優等生ですかね?

ヤツは堅実だからね。

ー首にたくさんロータス(蓮)のタトゥーを入れてますね。かなり目立つタトゥーですが、抵抗はありませんでしたか?

モテるかどうかとか、あんまり気にしないんだ。他の仕事を探すわけでもないし。それにロータスって花は、めちゃくちゃ濁った沼の中で一番きれいに輝くんだぜ。

Translated by Akiko Kato

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