アレサ・フランクリン葬儀、スティーヴィー・ワンダーが熱唱「再び愛を偉大なものにする必要がある」

アレサ・フランクリンの葬儀にて熱唱するスティーヴィー・ワンダー(Photo by Scott Olson/Getty Images)

米現地時間8月31日にデトロイトのグレーター・グレイス・テンプルにて行われたアレサ・フランクリンの葬儀にて、スティーヴィー・ワンダーは、「再び愛を偉大なものにする必要がある」とソウル・クイーンへ追悼した。

スティーヴィー・ワンダーが、現地時間8月31日にデトロイトのグレーター・グレイス・テンプルにて行われたアレサ・フランクリンの葬儀をパワフルな「The Lord’s Prayer(原題)」と「永遠の誓い/As」で締めた。

ワンダーはまず「The Lord of Prayer」の悲しみに満ちたハーモニカ・バージョンを演奏した。そして、「神の恩寵」がなければ「こんな素敵なクイーンと出会うことはなかっただろうし、彼女が与えてくれた喜びを感じることもなかっただろう」と、フランクリンへの短い追悼の辞を述べた。

「生命に与えられた最高の贈り物は愛だ。間違っていることばかり話すこともできるし、そういうことは本当にたくさんある。しかし、私たちを自由にする唯一のものが愛だ」と言って、ワンダーは続けた。「再び愛を偉大なものにする必要がある」と。

そして、アルバム『キー・オブ・ライフ/Songs in the Key of Life』収録のお気に入り曲を演奏する前に、フランクリンと天国でコラボレーションする日を心から楽しみにしていると述べた。「永遠の誓い」を演奏し始めたワンダーを、クワイアとブラス・セクション、葬儀に参列していたパフォーマーたちがバックアップし、参列者が静かに会場を去る間、気持ちを励ますようなファンキーな音で見送った。

その後すぐに静けさが訪れた。彼女が永遠の眠りにつく場所に向かって、教会からお棺が運び出されたのである。

フランクリンが膵臓がんによって76歳の生涯を閉じた翌日、ワンダーはフランクリンをこう語っていた。「彼女は本当に素晴らしい音楽を奏でた驚異的なシンガーだった。彼女はすべてのジャンルを網羅し、彼女の歌い方はすべてのシンガーに影響を与えた。そんなシンガーたちは今後も永遠に彼女から影響されるだろう。彼女の声、彼女のエモーション、彼女の誠実さはいつまでも記憶に残るのだから」。

アリアナ・グランデ、ジェニファー・ハドソン、チャカ・カーンなども、8月31日の葬儀中に音楽でフランクリンを追悼し、ビル・クリント、クライヴ・デイヴィス、スモーキー・ロビンソンなどは弔辞や追悼の辞を述べた。そして、デトロイト市長は、自動車の都デトロイトの湾岸地区に位置するある会場を「アレサ・フランクリン・パーク」に名称変更することを公表したのだった。

その他に弔辞を述べた人たちは、女優シシリー・タイソン、ミシガン州知事リック・スナイダー、デトロイト市長マイク・ダガン、ジェシー・ジャクソン牧師、元アメリカ合衆国司法長官エリック・ホルダーなど。

現地時間8月26日に、デトロイトのチャールズ・H・ライト・アフリカ系アメリカ人歴史博物館で行われた一般弔問には多くのファンが集まった。

フランクリンの友人、コラボレーター、崇拝者の多くがフランクリンという偉大なソウル・レジェンドが遺した計り知れないレガシーを口々に語った。フランクリンを8歳の頃から知っている幼なじみのスモーキー・ロビンソンは、ローリングストーン誌に対して、フランクリンは「思わず話題にしてしまうほど素晴らしいシンガーの一人として」人々の記憶に残るだろうと語ったのであった。

Translated by Miki Nakayama

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