連続殺人鬼の正体を暴いたDNAデータベースと家系図作成サイトの最強タッグ

2018年4月、法廷に姿を現した“ゴールデン・ステート・キラー”とされるジョセフ・ジェームズ・デアンジェロ(Photo by Justin Sullivan/Getty Images)



2002年、クリーヴランドの自宅でミステリアスな自殺を遂げたジョセフ・ニュートン・チャンドラー3世の本当の身元を特定するため、フィッツパトリック博士は捜査に協力。そのアクションが、垣根の門を開いた。

死亡した男性は1970年代に、亡くなって長い年月の経った8歳の少年の身元情報を盗んでいた。フィッツパトリック博士がGEDMatchを利用してY染色体を解析した結果、彼の本名が2018年6月にようやく明らかになった。彼はインディアナ州生まれのロバート・イヴァン・ニコルス。第二次世界大戦中に勲章も受けた退役軍人で、1960年代に家族を捨てて行方不明になっていた。捜査チームは、ニコルスが失踪した理由を引き続き調査している。フィッツパトリック博士と捜査担当のエリオット保安官によると、チャンドラー3世を名乗る男性は「ゾディアック・キラーだ」という話から、「ミステリアスなハイジャッカーのD.B.クーパーではないか」という噂まで、インターネット上では様々な憶測が広がっていたという。しかし、その真偽は未だ不明だとエリオットは言う。

「驚くべきことだ」とエリオットはローリングストーン誌に語った。「我々の工具箱には、法医系譜学を利用可能にする全く新しい道具が加わった。フィッツパトリック博士は我々を球場へ連れて行ってくれただけでなく、ジョセフ・チャンドラーの座っていた正確な座席の位置まで教えてくれた」

GSKとチャンドラー3世の両事件の解決に重要な役割を果たしたのは、ウェブサイトのGEDMatchだった。

見た目はインターネット創世記そのままのGEDMatchは、23andMe等のサービスを通じて得られた生の遺伝子データをアップロードすれば、血縁関係や先祖を追跡できるオープンソースのウェブサイトだ。特定のパラメータに従えば誰でも遺伝子プロファイルをアップロードできるため、自分の血筋を調べたり親戚と繋がったりすることが可能になり、一般のユーザーは家系図を作成することができる。

そのサイトを利用し、ホールズの捜査チームはGSKの容疑者を特定し、フィッツパトリックはニコルスを見つけ出すことができた。つまりデータベース内に家族のデータが存在すれば、容疑者の家系図を追跡することができるのだ。しかし利用には本人の許可が必要だ。

Translated by Smokva Tokyo

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