「日本3大音楽フェス」関係者だけが知っている歴代ベストシーン:ROCK IN JAPAN FESTIVAL編

また、最近の若手では2015年のでんぱ組.inc、2016年の米津玄師、2017にGRASS STAGEで撮影した欅坂46が印象に残っているという。

「でんぱ組.incは、とにかく動き回るので撮影は大変でしたけど、楽しかったですね。“でんでんぱっしょん”という曲が大好きで(笑)、『いつやるんだろう……?』って思いながら撮っていました。米津さんはデカいからステージ映えするし、照明などの演出も含め、撮っていて楽しかった。『あ、また新しい音楽が出てきたな』とも思いましたね。


米津玄師のステージは日が落ちてきたタイミング。米津本人含め演出の空気感も光る。

欅坂46は、黒髪美少女の大運動会だと思いました(笑)。フロントマンの平手友梨奈さんって、まだ10代とかですよね? すごいアーティストオーラというか、カリスマ性すら感じさせて。ちょっと危うい感じもあって撮り甲斐がありました」


欅坂46。「撮影が難しい」と語りつつも、センターから有無を言わせぬ圧巻の一枚。

桑田佳祐やWANIMAら普段からよく撮っているアーティストを、ひたちなかで撮ることの「特別感」も岸田は強く感じるという。

「特にWANIMAに関しては、メチャクチャ盛り上がっているのを見ながら『大きくなったねえ』って。完全に親戚のおじさん心ですね(笑)」


デビュー当時から撮影しているWANIMA。ドラム裏から客席を眺め、WANIMAが大きくなったことを実感したと語った。


桑田佳祐のソロでのステージ。大御所を撮るとカメラマン目線でもやはり圧倒されると言う。

15年以上、撮り続けているROCK IN JAPAN FESTIVALを岸田はどう見ているのか、最後に聞いた。

「ROCK IN JAPAN FESTIVALは常に新しいことを試みるじゃないですか。モッシュ/ダイブを禁止したり、即レポを写真のみにしたり。賛否両論あるときもありますが、冒険し続けているのはすごいなと思います。それと、ロッキング・オンが企画制作しているだけあって、フェスもメディアの一つなんだな、そういう打ち出し方をしているんだなって。どのバンドをどのステージに配置するとか、そのへんの見せ方……キュレーションですよね。それを僕はお客さんと一緒に楽しみつつ、メディア側の一員として発信していることにやりがいを強く感じています」


岸田哲平
カメラマン。広島県出身。専門学校卒業後に上京し、ライブカメラマン(自称)として活動。現在、Hi-STANDARDとの写真展「SUNNY DAYS」を全国7都市で開催した。写真集『"SUNNY DAYS" Hi-STANDARD Photographs of TEPPEI KISHIDA』も発売中。http://teppeikishida.tk/

ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2018
日程:2018年8月4日(土)、5日(日)、
11日(土・祝)、12日(日)
時間:開場 8:00 開演 10:30
終演 19:30(各日とも予定)
※雨天決行(荒天の場合は中止)
会場:国営ひたち海浜公園
問い合わせ:ROCK IN JAPAN FESTIVAL 事務局 0180-993-611(24時間音声対応)
http://rijfes.jp/

Edited by Aiko Iijima


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