フジロック現地レポ「スクリレックス、YOSHIKIとの邂逅でオリジナリティが爆発」

伝説的なステージがリアルタイムで展開されていくなか、「このなかにどうやってYOSHIKIが出てくるのだろう?」と、モヤモヤしていた観客も少なくなかったはず。気づけば終演時間の10分前となり、スクリレックスのナンバー「Bangarang」で本編は終了。照明が完全に落ちたので「あれ? 終わったの?」とクエスチョンマークを孕んだ空気が漂うなか、ステージにクリスタルピアノと、Xの文字が刻まれたドラムが搬入される。

やがて聴こえてきたのは、「Endless Rain」を弾くピアノの旋律。YOSHIKIの演奏に合わせて、スクリレックスは白のレスポールをポロロンと鳴らす。スクリーンにはご丁寧に歌詞が映し出され、至れり尽くせりの誠意にオーディエンスも大合唱で応える。ここで曲名どおり、雨が強く降り出したのは、苗場の大自然が気を利かせたのか。途中、ギターの音が外れたのはご愛嬌。こういうところでツッコミどころを提供するのは、いわばスクリレックスの天性なのだろう。


Photo by Shuya Nakano


Photo by Shuya Nakano


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続けて、スクリレックスが携帯のライトを点けるように呼びかけ、星空のような光景がGREEN STAGE一帯に広がっていく。YOSHIKIは様式美に従い、上半身裸となってドラムセットへ。最後はスクリレックスの代表曲「Scary Mosters and Nice Sprites」で怒涛のドラミングがジョイントし、二人による短くも尊いヒューマンドラマは幕を閉じる。「ケンドリック、温めておいたぞ」という声が聞こえてきそうな、あまりにも濃厚すぎる70分超だった。


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