ヒット候補の楽曲も迷わずお蔵入り? ケンドリック・ラマーが語る「アルバム」へのこだわり

2017年のローリングストーン1294号で表紙を飾ったケンドリック・ラマー(Photo by Mark Seliger for Rolling Stone)

来週末に迫ったフジロック。Rolling Stone Japanでは28日に出演するケンドリック・ラマーにフォーカスを当て、2017年のローリングストーン1294号のカバーストーリーを再構成し、ライブ前日まで連載記事としてお届けする。第一回はアルバムへのこだわりについて。

ケンドリック・ラマーは、「アルバム」というフォーマットへのこだわりをローリングストーンの取材で明かしている。

「ビッグなシングル曲の有無よりも、アルバム全体として優れていることのほうが大切なんだ。俺はそういう考え方が主流だった時代に育ったからね。ストリーミング全盛期の今は、ヒット曲がいくつかあればいいっていう考え方が基本なのかもしれないけどさ」

生まれ育ったコンプトンの街を舞台に、ギャングスタと警察が日々衝突するストリートの日常を自叙伝的に描いた『グッド・キッド、マッド・シティ』。奴隷制時代から続くアフリカン・アメリカンの人種問題を正面から取り上げた『トゥ・ピンプ・ア・バタフライ』。それらを全て統合して、現代社会の在り方に通じる複雑に入り組んだ物語を紡いだ『ダム』。メジャー・デビュー以降、彼が発表してきたアルバムはどれも統一されたコンセプトを持つ作品となっている。

「トラックメイカーたちから送られてきた曲を並べるだけじゃ、優れたアルバムは作れないってことは確かだね。スネアの鳴り、808のサウンド、各曲のトランジション、楽曲のアレンジ、俺はあらゆる要素に自分の考えを反映させている。俺は提供された曲を徹底的に分析するし、どのプロセスも人任せにはしない。俺の作品に一貫性があるのは、そういう背景があるからなんだよ」

また、アルバムのコンセプトにそぐわないという理由でお蔵入りとなった、ヒットを狙えるような楽曲も少なくないのだという。

「適当にフリースタイルしているところを録ったやつの中には、大ヒットを狙えるものもある。でもそれが自分のイメージに合っているかどうかは別だからね。キャリアを長い目で見ようとするなら、時には目前のチャンスを見送ることも必要なんだよ」



Edited by The Sign Magazine

FUJI ROCK FESTIVAL’18
期間 : 2018年7月27日(金)、28日(土)、29日(日)
会場 : 新潟県 湯沢町 苗場スキー場
※ケンドリック・ラマーは7月28日(土)に出演
http://www.fujirockfestival.com/

Translated by Masaaki Yoshida

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