ボブ・ディラン、「風に吹かれて」が誕生してから数時間後に行ったライブの音源が世界初CD化

ボブ・ディランは、7月29日のフジロック・フェスティバルにてノーベル文学賞受賞後の日本初公演を行う

7月29日にフジロック・フェスティバル初出演を果たすボブ・ディランが、7月18日に来日記念盤『ライヴ:1962-1966~追憶のレア・パフォーマンス』をリリース。1曲目には、今も歌い継がれる名曲「風に吹かれて」が書かれた1962年4月16日、その当日に行われたライブ音源を収録している。

「風に吹かれて」は、1962年7月9日にコロンビア・スタジオで録音されたが、それから遡る事およそ3カ月前の4月16日午後、ディランはコーヒーショップでこの歌を書きあげ、数時間後に行われたライブで初めて披露。本作『ライヴ:1962-1966~追憶のレア・パフォーマンス』は、その歴史的な音源が初めて収録されたCDとなる。

また、ディランがフォークからロックへ転換する、まさに時代の変革の瞬間を切り取ったパフォーマンスも収録される。日本盤ボーナストラックとして収録される「ライク・ア・ローリング・ストーン (May 17, 1966)」は、1966年5月17日、英国マンチェスター公演にて観客から「ユダ!(裏切者)」となじられるが、バックバンドを振り返り「Play it fuckin’ Loud!」と指示し、挑むように演奏を始める瞬間が記録された名演だ。そして、1965年7月25日の「ニューポート・フォーク・フェスティバル」において、エレクトリックで演奏するディランへの非難渦巻く中演奏された、「悲しみは果てしなく」も収録。

さらに、1963年8月、人種差別に反対する公民権運動が高まりを見せ、約25万人がリンカーン記念堂前のワシントン記念塔広場に集結し、マーティン・ルーサー・キングによる「私には夢がある」という演説でも知られる“ワシントン大行進”時にジョーン・バエズと共に歌った「船が入ってくるとき」や、ザ・バーズのデビュー曲にして全米1位を獲得した事で知られる「ミスター・タンブリン・マン」の、ディランがこの歌を執筆後に初めてライブ演奏した1964年5月17日の録音なども収録。ライブだからこそ伝わる時代や社会が生み出す空気やムード。フォークからロックへと表現の幅を広げ、詩人としてアーティストとして成熟してゆくディランの姿が、つぶさに見てとれるような歌の数々が並ぶ。収録曲の詳細は、本日公開された来日記念特設サイトをチェックしてほしい。

ボブ・ディラン来日記念特設サイト:
http://www.110107.com/dylan_live_1962-1966

ノーベル文学賞受賞後の日本初公演、日本のロック・フェス初参加となる7月29日のフジロック出演は、日本通算101回目の公演となる。初来日公演から40周年を迎えた記念すべき年に、また新たな伝説が生まれることは間違いない。



<リリース情報>

ボブ・ディラン 『ライヴ:1962-1966~追憶のレア・パフォーマンス』

ボブ・ディラン
『ライヴ:1962-1966~追憶のレア・パフォーマンス』
特別価格¥2,800+税 / SICP31180-31181(2CDs)
発売日:2018年7月18日(水)
解説、歌詞・対訳付

収録曲:
Disc 1
1. 風に吹かれて (April 16, 1962)
2. コリーナ、コリーナ (April 16, 1962)
3. ジョン・ブラウン (April 12, 1963)
4. くよくよするなよ (April 12, 1963)
5. ボブ・ディランの夢 (April 12, 1963)
6. 七つののろい (April 12, 1963)
7. スペイン革のブーツ (April 12, 1963)
8. 戦争の親玉 (October 26, 1963)
9. ハッティ・キャロルの寂しい死 (October 26, 1963)
10. 船が入ってくるとき (August 28, 1963)
11. 時代は変る (May 17, 1964)
12. 北国の少女 (May 17, 1964)
13. ミスター・タンブリン・マン (May 17, 1964)
14. 悲しきべイブ (May 17, 1964)
15. ラモーナに (July 26, 1964)
16. 自由の鐘 (May 17, 1964)

Disc 2
1. いつもの朝に (June 1, 1965)
2. イッツ・オールライト・マ (April 30, 1965)
3. ラヴ・マイナス・ゼロ/ノー・リミット (May 1, 1965)
4. エデンの門 (May 7, 1965)
5. イッツ・オール・オーバー・ナウ、ベイビー・ブルー (May 1, 1965)
6. シー・ベロングス・トゥ・ミー (May 10, 1965)
7. マギーズ・ファーム (September 3, 1965)
8. 悲しみは果てしなく (July 25, 1965)
9. 廃墟の街 (April 13, 1966)
10. 連れてってよ (May 11, 1966)
11. アイ・ドント・ビリーヴ・ユー (May 11, 1966)
12. やせっぽちのバラッド (May 20, 1966)
13. ジョアンナのヴィジョン (May 6, 1966)
日本盤のみのボーナス・トラック
14. ライク・ア・ローリング・ストーン (May 17, 1966)
▲世界初CD化(1966年録音は除く)

Rolling Stone Japan 編集部

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