「ストリーミングで業界が再成長しても、ミュージシャンの年収は変わらず」米調査で明らかに

今回の調査で明らかになった収入以外の調査結果の多くは、以前の調査結果と大差ない。

1)2016年のアメリカのミュージシャンの女性の割合は34.2%。2010年(35.1%)と1990年(32.9%)の結果から少しだけ動いた程度だ。

2)3/4(72%)の女性ミュージシャンが性差別に直面し、67%がセクシャルハラスメントを経験した。これはアメリカ国内の女性全体の調査で報告されたパーセンテージ(性差別28%、セクハラ42%)と比べて非常に高い。

3)10人に1人以上のミュージシャンが自殺の誘惑に苦しんでいる。ちなみに国民全体で自殺願望を持つ人の割合は3.5%だ。

MIRAは音楽業界に影響を与える問題の社会科学的調査のサポートを目的とする団体で、今回の調査対象はミュージケアーズのクライアントリストに入っているミュージシャン、American List Councilが運営する音楽業界人ディレクトリ、ミュージシャンからの紹介などを経由して選出した。MIRAは、これがミュージシャン全体を十分に表していないことも承知しているが、MIRAの報告書には「部分的な調査であっても、MIRAミュージシャン調査の調査結果は音楽を生業としているミュージシャンの生活とキャリアに対する懸念を生じさせる」と記している。

Translated by Miki Nakayama

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